コラム

オコエの肉体改造は吉と出るか、凶と出るか…

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楽しみな“ニュー・オコエ” (C)KYODO NEWS IMAGES

着実にパワーアップ中


 長かったシーズンも終わり、ストーブリーグが幕を開けたプロ野球。ファンにとっては寂しい、退屈な時間も多くなってくるが、選手たちは今なお戦いの中にいる。

 今度の敵はチームメイト。来シーズンへ向けたポジション争いはすでにはじまっているのだ。中でも成長した姿でアピールを見せているのが、楽天のオコエ瑠偉である。

 高校3年時に83キロだった体重は、現在なんと95キロ。この一年でとにかく大きくなった。いまは100キロの大台を目指して肉体改造に着手しているという。
 

どっしりとした下半身


 つい先日、幕を下ろした若手選手たちの登竜門「みやざきフェニックス・リーグ2016」。ここでもその効果が発揮された。

 10月6日のオリックス戦。「1番・センター」で先発出場すると、両チーム無得点で迎えた4回の第2打席、2ボールから青山大紀が投じた内角球を強振すると、打球はレフトスタンドの防護ネットに突き刺さった。

 その打球もさることながら、目を奪われたのはそのどっしりとした下半身だ。

 入団直後に比べ、尻周りを中心に格段にボリュームアップ。力強いスイングをしっかりと支えている。あの日本人離れした身体能力にパワーと土台が加わるとなると、今から2年目のシーズンが楽しみになる。


フェニックスでは結果を残したが...


 結局この秋はフェニックス・リーグでは11試合に出場。43打数14安打の打率.326で1本塁打、4打点と活躍。盗塁も4つ記録した。

 若手選手の腕試しという側面が強いリーグ戦ではあるものの、今季一軍で打率.185に終わったオコエとすれば、肉体改造の途上で得たこの結果には大きな手応えをつかんだことだろう。

 とはいえ、体重増加を伴う肉体改造には賛否両論あるのも事実だ。

 ダルビッシュ有(レンジャーズ)をはじめ、今季異次元の活躍を見せた大谷翔平(日本ハム)らは成功例の代表格。ケガの影響もあって出場試合数が減ったなか、自身最多の18本塁打を記録した梶谷隆幸(DeNA)も成功した部類に入るか。

 その一方で、肉体改造が思うような結果に結びつかなかった選手も確実に存在しており、イチロー(マーリンズ)のように体重増加に否定的な選手が少なくないというのも事実。

 自慢のスピードを失うことなく、パワーを身につけることができるか。ここが成功と失敗の分かれ道となりそうだ。

 生まれ変わった“ニュー・オコエ”を楽しみに、新シーズンの開幕を待ちたい。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)
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