10日に行われた侍ジャパンvs福岡ソフトバンク・北海道日本ハム連合チームによる壮行試合から幕を開けた「2014 SUZUKI 日米野球」。新生・小久保ジャパンの初陣は0－1での敗戦とやや不安の残る船出となったが、うつむいている暇はない。12日にはMLBオールスターズとの真剣勝負がはじまる。

　MLBオールスターズのメンバーも10日に来日。甲子園球場での練習を行った。そこで、オールスターズを率いるジョン・ファレル監督がこのシリーズの先発予定を発表している。

　今日行われる日本プロ野球80周年記念試合、MLBオールスターズvs阪神・巨人連合チームの一戦は、ヤンキースの左腕・C.カプアーノが先発。12日の日米野球第1戦はエンゼルスのM.シューメーカーが先発を務め、第2戦で岩隈久志が日本凱旋登板。以降は第3戦でロイヤルズのガスリー、第4戦はカプアーノ、第5戦と沖縄での親善試合の先発に関しては未定としており、もう一人の日本人投手、カブスの和田毅は中継ぎで起用される見込みだ。

　小久保ジャパンの先発はすでに8日に公表されており、第1戦から前田健太（広島）、金子千尋（オリックス）、則本昴大（楽天）、大谷翔平（日本ハム）という予定。岩隈と投げ合うのは、今季パ・リーグ投手二冠の金子になりそうだ。

　岩隈と金子には意外な関係がある。球界再編により岩隈がバファローズを離れた05年に、金子千尋はバファローズへ入団。実は、近鉄バファローズの選手として最後に投手3部門のタイトルを獲得したのが04年最多勝の岩隈久志であり、オリックス・バファローズの選手として初めて投手3部門のタイトルを獲得したのが10年最多勝の金子千尋である。

　メジャーを代表する投手として帰ってきた岩隈と、日本を代表する投手へと成長した金子。そして、海外挑戦の夢を叶えた男と、これから目指す男。熱い投手戦が期待できそうな“新旧バファローズエース対決”だが、金子にとって、この日の投球はMLB関係者への『お披露目投球』としての意味もあるだろう。MLB最強二塁手の呼び声高いマリナーズのR.カノ、今季ア・リーグ首位打者を獲得したアストロズのJ.アルテューベ、キューバの“怪物”ドジャースのY.プイグらと、金子の対戦は要注目だ。


【スケジュールと予定先発】
・第1戦　11月12日　京セラドーム大阪
前田健太（広島） vs マット・シューメーカー（エンゼルス）

・第2戦　11月14日　東京ドーム
金子千尋（オリックス） vs 岩隈久志（マリナーズ）

・第3戦　11月15日　東京ドーム
則本昴大（楽天） vs ジェレミー・ガスリー（ロイヤルズ）

・第4戦　11月16日　東京ドーム
藤浪晋太郎（阪神） vs クリス・カプアーノ（ヤンキース）

・第5戦　11月18日　札幌ドーム
大谷翔平（日本ハム） vs 未　定

・親善試合　11月20日　沖縄セルラースタジアム那覇
未　定　vs 未　定