ちょうど1年前、野球界ではなにが起こっていたのかを振り返っていく「1年前の答え合わせ」。
　
　長いオフも終わり、ついに春の訪れを迎えたプロ野球界。しかし、広島ではまさかの事態が発生していた…。2014年2月2日の出来事は以下の通り。


● 鯉に異常事態　キャンプ2日目でリタイア3人…

　新シーズンに向けてスタートを切った広島にいきなりの非常事態宣言？日南春季キャンプ2日目にして、離脱者が続出。松山竜平、会沢翼、ライネル・ロサリオの3選手が立て続けにリタイア。野村監督は「張り切り過ぎたのか、暖か過ぎて体が動き過ぎる部分があったのかな」と苦笑い。幸いなことに3選手とも広島に強制送還されるほど深刻な症状ではなかったが、キャンプ序盤から暗雲が立ち込めた。

→ スタートで躓いた選手たちであったが、会沢はオールスターのあたりからレギュラーとして活躍。9月に太ももを痛めて離脱したものの、65試合で打率.307、10本塁打をマークし、打てる捕手としての地位を築いた。外国人枠の関係でチャンスに恵まれなかったロサリオも大不振のエルドレッドに代わって4番を務めるなど、シーズン終盤に大活躍。定位置獲りに期待がかかる今シーズンは、とにかく無事にスタートを切りたいところだ。


● 巨人・大田が快音連発　柵越え14本中4本を場外へ

　巨人の大田泰示が、場外弾連発で好調さをアピールした。午後の特打で150スイング中14本の柵越えを記録した期待の大砲。内4本はレフトの場外へ運ぶなど、両翼92メートルのひむか球場の外野ネットを楽々越えていった。臨時コーチの松井秀喜氏からも熱心な指導を受ける大田は「まだまだですよ。いろんな部分を微調整しながらやっていきたい」とさらなる飛躍を誓った。

→ 快調な滑り出しを見せた大田であったが、その後3月13日にインフルエンザを発症するなど、思うようにアピールできず開幕は二軍スタート。14年も苦しいシーズンとはなったものの、シーズン終盤の9月には月間打率.310、本塁打2本を記録するなどついに覚醒の兆しを見せた。果たして、今年こそその才能を開花させることができるだろうか。


● “おかわり2号”西武ドラ2・山川が膝の違和感でリタイア

　西武のドラフト2位ルーキー・山川穂高が、キャンプ2日目にして早くも左膝に違和感を訴え、練習を途中で切り上げた。指名された打撃練習を回避し宿泊ホテルに戻った山川について、伊原監督は「膝が若干、痛いということだった。できないことはないけど、トレーナーと相談して、打撃をやらせることもないと。（明日以降は）様子次第ですね」と説明。大事を取っての判断であることを強調した。

→ 1年目ながら、ファームで21本塁打を記録して本塁打王を獲得。一軍でもプロ初アーチを記録するなど、その長打力を見せつけた山川。しかし、昨年の秋季教育リーグでは、走塁中に左太もも裏の痛みを訴えて途中交代し、そのまま埼玉へ強制送還。田辺監督も「もっと下半身を鍛えないとだめ。弱い」とバッサリ。「暴飲暴食なんてだめなのは当たり前。治すことに集中すること」と厳しい言葉で奮起を促した。果たして、今年は無事にキャンプを乗り切り、“開幕一軍”の切符を掴みとることができるか。