明日21日からオープン戦がスタートし、開幕一軍を勝ち取るためのアピール合戦が本格化する。主力選手や期待の若手はもちろん、自由契約となり新天地でプレーすることになった選手たちも開幕一軍を目指している。

　阪神を自由契約となり、8年ぶりに広島に復帰した新井貴浩は、春季キャンプから猛アピール。14日に行われた紅白戦では初打席で、いきなり12年の新人王・野村祐輔から左中間スタンドに豪快な一発を叩き込んだ。これには緒方孝市監督も「まさか最初の打席で最高の結果を出すとはね」と驚いた様子。新井がポジションを争う一塁と三塁は激戦区となるが、オープン戦でも好調を維持すれば、開幕一軍も見えてくる。

　昨季オリックスから戦力外を受け、トライアウトを経てDeNAに入団した東野峻も活躍が期待できそうだ。東野は11日の紅白戦で、2回を無失点に抑えると、17日に行われた中日（二軍）との練習試合で4回を5安打1失点にまとめている。プレー以外の部分でも今年から禁煙を始めており、今季に懸ける想いが伝わってくる。

　その他では中日を戦力外となり、巨人と育成契約を結んだ堂上剛裕は、紅白戦、練習試合で、得意の打撃で結果を残し、支配下登録に向けてアピールを続けている。堂上と入れ替わるように他球団から戦力外を受けて中日に入団した八木智哉、亀沢恭平も存在感を見せている。

　一度地獄を見た選手たちは、新天地で与えられたチャンスをモノにしようと必死だ。この中から、一人でも多くの選手が活躍することを期待したい。