新シーズンへ向けたスプリングトレーニングが始まり、開幕に向けての機運が高まっているメジャーリーグ。4年目のシーズンを迎えるレンジャーズのダルビッシュ有も、初の“大役”に向けて精力的に汗を流している。
現地時間25日には、交際相手である山本聖子さんが見守る中でシート打撃に登板。打者6人を相手に30球を投げ込み、安打性の打球は1本も許さなかった。
山本さんとの交際、さらには妊娠の発表と充実したオフを過ごしたダルビッシュには、チームのエースとしての期待がかかる。今年から新たにチームを率いるジェフ・バニスター監督は、「彼は間違いなくチームで最高のピッチャーの1人」と述べ、はやくも開幕投手としての起用も示唆した。
ダルビッシュには、今年こそ是非とも達成してもらいたい記録がある。ここ2年続けて目前で逃しているノーヒットノーランだ。
特に強く印象に残っているのは、2年前の2013年、ダルビッシュのシーズン初登板となった現地時間4月8日のアストロズ戦。立ち上がりから圧倒的な投球を披露し、試合を制圧。14の三振を奪い、気がつけば9回二死までヒットはおろか一人の走者も許さない完全投球を続けていた。
敵地ながらほぼ全員が立ち上がり、大記録達成の瞬間を待ち望んでいたところ、9番のマーウィン・ゴンザレスに初球を弾き返され、打球はダルビッシュの足元を抜けて二遊間を破った。ダルビッシュが悔しそうに笑みを浮かべながら大きな拍手の中でベンチに歩いて戻っていくシーンは強烈な印象を残した。
その年は8月にも同じくアストロズを相手に8回一死までノーヒットピッチングを見せるなど、ツボにハマった時の投球はメジャーでも屈指の凄まじさを誇り、初の200イニング超えで防御率2点台(2.83)をマークした。
そして昨年、もう一度チャンスは巡る。現地時間5月9日のレッドソックス戦。前年のチャンピオンチームを相手に四球こそ許すも、気づけば無安打で9回二死へ。ここで立ちはだかるはボストンの主砲デービッド・オルティス。カウント2ボール1ストライクから放たれたダルビッシュの126球目の速球はやや甘く入り、捕らえられた打球は瞬く間に極端なシフトを敷いた二塁手と遊撃手の間を速いゴロで破っていった。
またしても手からすり抜けた大記録…。しかし、最後に安打を放ったオルティスがこの前の打席で放った打球を巡り一悶着があった。高く打ち上がったフライに対し、お見合いのような形で二塁手と右翼手の間に落ちた打球は、その時は失策と判定。これによって最後の最後までノーヒッターが継続していたものの、後にこの記録が安打に訂正となったため、実はノーヒッターは7回二死の時点で途切れていたということでオチがついた。
心身ともに充実し、チームのエースとして迎える今シーズンこそ、目前で逃してきた大記録達成に期待がかかる。そこで、少し気は早いが、ダルビッシュが大方の予想通りに開幕投手を務めたと仮定して、中4日で回った時の対戦相手を以下にまとめてみた。
・4月6日 vsアスレチックス(V)
・4月11日 vsアストロズ(H)
・4月17日 vsマリナーズ(V)
・4月22日 vsダイヤモンドバックス(V)
・4月27日 vsマリナーズ(H)
・5月2日 vsアスレチックス(H)
・5月7日 vsレイズ(V)
・5月12日 vsロイヤルズ(H)
・5月17日 vsインディアンス(H)
・5月22日 vsヤンキース(V)
・5月27日 vsインディアンス(V)
※(H)はホーム、(V)はビジター
序盤を見ると、かつて2度ノーヒッター目前まで追い詰めたアストロズとのゲームは1度だけ。それも打者有利で有名な本拠地でのゲームとなる。
それでも、振り返ると4月と5月に1度ずつ“ノーヒッター未遂”を演じており、昨年の4月と5月の防御率は2.59/2.10と好調ぶりを発揮している。今年も序盤が狙い目になるか。
タイトルやサイ・ヤング賞候補にまで名前が挙げられる日本のエース。最終的な数字はもちろんのこと、4年目のシーズンで挑む“4度目の正直”にも期待して見守っていきたいところだ。
現地時間25日には、交際相手である山本聖子さんが見守る中でシート打撃に登板。打者6人を相手に30球を投げ込み、安打性の打球は1本も許さなかった。
山本さんとの交際、さらには妊娠の発表と充実したオフを過ごしたダルビッシュには、チームのエースとしての期待がかかる。今年から新たにチームを率いるジェフ・バニスター監督は、「彼は間違いなくチームで最高のピッチャーの1人」と述べ、はやくも開幕投手としての起用も示唆した。
ダルビッシュには、今年こそ是非とも達成してもらいたい記録がある。ここ2年続けて目前で逃しているノーヒットノーランだ。
特に強く印象に残っているのは、2年前の2013年、ダルビッシュのシーズン初登板となった現地時間4月8日のアストロズ戦。立ち上がりから圧倒的な投球を披露し、試合を制圧。14の三振を奪い、気がつけば9回二死までヒットはおろか一人の走者も許さない完全投球を続けていた。
敵地ながらほぼ全員が立ち上がり、大記録達成の瞬間を待ち望んでいたところ、9番のマーウィン・ゴンザレスに初球を弾き返され、打球はダルビッシュの足元を抜けて二遊間を破った。ダルビッシュが悔しそうに笑みを浮かべながら大きな拍手の中でベンチに歩いて戻っていくシーンは強烈な印象を残した。
その年は8月にも同じくアストロズを相手に8回一死までノーヒットピッチングを見せるなど、ツボにハマった時の投球はメジャーでも屈指の凄まじさを誇り、初の200イニング超えで防御率2点台(2.83)をマークした。
そして昨年、もう一度チャンスは巡る。現地時間5月9日のレッドソックス戦。前年のチャンピオンチームを相手に四球こそ許すも、気づけば無安打で9回二死へ。ここで立ちはだかるはボストンの主砲デービッド・オルティス。カウント2ボール1ストライクから放たれたダルビッシュの126球目の速球はやや甘く入り、捕らえられた打球は瞬く間に極端なシフトを敷いた二塁手と遊撃手の間を速いゴロで破っていった。
またしても手からすり抜けた大記録…。しかし、最後に安打を放ったオルティスがこの前の打席で放った打球を巡り一悶着があった。高く打ち上がったフライに対し、お見合いのような形で二塁手と右翼手の間に落ちた打球は、その時は失策と判定。これによって最後の最後までノーヒッターが継続していたものの、後にこの記録が安打に訂正となったため、実はノーヒッターは7回二死の時点で途切れていたということでオチがついた。
心身ともに充実し、チームのエースとして迎える今シーズンこそ、目前で逃してきた大記録達成に期待がかかる。そこで、少し気は早いが、ダルビッシュが大方の予想通りに開幕投手を務めたと仮定して、中4日で回った時の対戦相手を以下にまとめてみた。
・4月6日 vsアスレチックス(V)
・4月11日 vsアストロズ(H)
・4月17日 vsマリナーズ(V)
・4月22日 vsダイヤモンドバックス(V)
・4月27日 vsマリナーズ(H)
・5月2日 vsアスレチックス(H)
・5月7日 vsレイズ(V)
・5月12日 vsロイヤルズ(H)
・5月17日 vsインディアンス(H)
・5月22日 vsヤンキース(V)
・5月27日 vsインディアンス(V)
※(H)はホーム、(V)はビジター
序盤を見ると、かつて2度ノーヒッター目前まで追い詰めたアストロズとのゲームは1度だけ。それも打者有利で有名な本拠地でのゲームとなる。
それでも、振り返ると4月と5月に1度ずつ“ノーヒッター未遂”を演じており、昨年の4月と5月の防御率は2.59/2.10と好調ぶりを発揮している。今年も序盤が狙い目になるか。
タイトルやサイ・ヤング賞候補にまで名前が挙げられる日本のエース。最終的な数字はもちろんのこと、4年目のシーズンで挑む“4度目の正直”にも期待して見守っていきたいところだ。