ニュース 2015.05.19. 12:30

ヤフオクドームの“新名所” ホームランテラスの恩恵とは…?

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ヤフオクドームでの8本中、4本が“テラス弾”という李大浩©BASEBALLKING
 ソフトバンクの本拠地である福岡ヤフオク!ドームに今年から新設された『ホームランテラス』。従来の外野フェンスの手前にせり出すような形で新たにテラス席が設けられ、そこに打球が入れば本塁打とみなされるという、いわゆる“ラッキーゾーン”的なものである。

 中堅と両翼はそのままであるが、左中間・右中間の膨らみを削るようにして設けられた席によって最深部では最大で5メートルほど短くなり、日本版“グリーンモンスター”として打者たちを苦しめてきた5.8メートルのフェンスは無力化され、新たに4.2メートルのフェンスが設けられた。

 孫正義オーナーの「本塁打を増やして観客を楽しませたい」との意向で実現したこの大改革。チームのスタイルをも変えてしまうような大きな変更であるが、後藤芳光球団社長兼オーナー代行も「お客様からの声で最も多いのはホームランが見たい、エキサイティングな試合が見たいというもの」と説明。“ファン第一”を強調した。

 開幕してから1カ月半が経過。果たして、この『ホームランテラス』によってソフトバンクの戦いに変化は現れたのだろうか。

 今シーズンのソフトバンクは、39試合を終えて21勝15敗3分。15日からの対西武3連戦で2勝1分と勝ち越し、首位の座に立った。

 改修によって期待された本塁打は目論見通りに増加。昨シーズンは12球団中9番目というチーム本塁打95に終わったチームが、今年はここまで12球団で2番目に多い34本。快調なペースで本塁打を重ねている。

 もちろん、本塁打の増加は戦い方にも大きな影響を及ぼしていて、昨シーズンは得点に対する本塁打の割合が23%だったのに対し、今シーズンは35%と飛躍的に増加。12球団でもトップの割合となっている。

 特に、昨シーズンは年間で36本だったヤフオクドームでの本塁打は、今年はここまで22試合で24本。年換算すると本拠地だけで79本という驚異的なペースだ。

 そこで、気になるのが総本塁打の中の“テラス弾”の割合。なんと、ここまで24本のうち、実に14本が新設された『ホームランテラス』に飛び込んだものだった。

 さらに、物理的な要因だけに留まらず、狭くなった球場は打者たちに“精神的優位”をもたらしている。

 投手には「甘く入ったら詰まってもいかれる」というプレッシャーがのしかかる中、打者には「打ち損じても届く」というゆとりがあり、対決を前にしてメンタルの部分ですでに打者優位な状態ができてしまう。こういった心理的な面からも、“打者天国”が形成されて行くのだ。

 ただし、球場が狭くなった恩恵は受けているものの、戦う条件は相手も一緒。守るときには他球団同様の苦労がのしかかるはずである。

 ところが、ソフトバンク投手陣はリーグで唯一チーム防御率2点台の2.94と安定感抜群。本塁打は打たれながらも、初めて相手チームに“テラス弾”を浴びたのは、開幕から1カ月以上が経過した5月6日の試合であった。

 強力打線に目が行きがちのチームであるが、球場の改修にも左右されることのない強固な投手力こそ強みであり、チャンピオンチームの貫禄とも言える。

 ここまでは「投高打低」が叫ばれる2015年シーズンであるが、これから投手陣を疲労が襲ってくる夏場にかけて、派手な試合は間違いなく増えていくだろう。その時、新しくなったヤフオクドームはどんな“戦場”と化すのか――。ヤフオクドームでの戦い方が、2015年のパ・リーグを左右するといっても過言ではない。

ヤフオクドームの本塁打ランキング

1位 8本 李大浩(テラス=4/8)
2位 5本 松田宣浩(テラス=1/5)
3位 4本 柳田悠岐(テラス=2/4)
4位 3本 井口資仁(テラス=0/3)※ロッテ
5位 2本 吉村裕基(テラス=2/2)
5位 2本 クルーズ(テラス=1/2)※ロッテ
5位 2本 松井稼頭央(テラス=1/2)※楽天
5位 2本 中村剛也(テラス=1/2)※西武
5位 2本 中島裕之(テラス=0/2)※オリックス
5位 2本 秋山翔吾(テラス=0/2)※西武

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