ニュース 2015.05.31. 11:40

暗黒時代に逆戻り? 阪神進まぬ、野手の世代交代

 30日西武戦、阪神の一軍登録されている野手の最年少は、26歳の伊藤隼太だった。他球団を見渡すとパ・リーグ首位の日本ハムは高卒1年目の浅間大基や5年目の西川遥輝など、若手が多く活躍している。阪神と同じようにベテランの依存が高かった中日も高橋周平、亀沢恭平など若手を積極的に起用し、世代交代を進めている。そんな中、阪神は野手の世代交代が全く進んでいない印象だ。

 今季は若手にチャンスを与えてもいいのではと思えるほど、ベテラン陣が不調。昨季首位打者を獲得したマートンが打率.245、キャプテンの鳥谷敬が打率.255、福留孝介も打率.259と3割打者が誰もいない。

 主力が打てないならば、チャンスとばかりに脅かすような若手が、出てきていないのも現状だ。二軍のチーム打率はリーグワーストの.234。5年目の中谷将大がリーグ1位の打率.311、ルーキーの江越大賀が打率.286、今年の7月で29歳を迎える柴田講平打率.358を記録しているが、その他、北條史也が打率.252、西田直斗が打率.208、横田慎太郎が打率.190と2割台前半の選手が多い。そもそも、一軍に出場できるようなレベルの選手が少ない。

 一方で、一軍で我慢して起用しても、良いと思える選手もいる。正捕手候補として、期待された2年目の梅野隆太郎だ。梅野は開幕からレギュラーで出場を続けるも、チームの負けが増え出すとベテランの藤井彰人にスイッチ。二軍で再調整中することになった。藤井、鶴岡の年齢を考えると、世代交代は近いうちにやってくる。チーム状況を考えると、一軍に置いても良いのではと思えるほどだ。

 現在、リーグ3位の阪神。伝統のある球団で常に結果を求められる立場にいるわけだが、そろそろ補強だけでなく育成に力を注がないと暗黒時代に逆戻りになる可能性もある。

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