昨年二桁勝利を挙げた投手は、セ・パあわせて20人。結果を残したこともあり、指揮官たちもある程度の勝ちを計算しているはず。

　しかし、昨季二桁勝利を挙げた投手たちが、今季苦しんでいる印象にある。セ・リーグの最多勝に輝いた山井大介（中日）とメッセンジャー（阪神）は勝ちに恵まれずにいる。山井は昨季の実績が評価され、プロ14年目で初めて開幕投手を任された。先発の軸として期待されたが、2勝6敗と大きく負け越している。メッセンジャーは開幕から不振が続き、一時二軍調整が強いられた。ここ2試合の登板は安定しているものの、昨季に比べると物足りない。

　パ・リーグでは、昨季14勝を挙げるなど大卒から2年連続で二桁勝利をマークした則本昂大（楽天）が、思うように白星を積み上げられていない。現在3勝5敗、防御率3.12の成績。昨季のこの時期は7勝を挙げていたことを考えると、勝ち星が少ない印象だ。

　一方で、好調な投手がいないわけではない。昨季11勝を挙げた大谷翔平（日本ハム）は開幕から7連勝を記録するなど、リーグ最多の7勝をマーク。2年連続二桁10勝を挙げた大野雄大（中日）も、リーグ最多の6勝とエースの風格を漂わせている。

　ちなみに13年は18人が二桁勝利をマークし、この中から翌年も10勝以上した投手は11人だった。昨季二桁勝利を挙げた投手たちは、今季も10勝以上勝つことができるのだろうか。

【昨季二桁勝利を挙げた投手たちの成績】
金子千尋（オリックス）
昨季白星：16勝
今季白星：1勝

則本昂大（楽天）
昨季白星：14勝
今季白星：3勝

岸孝之（西武）
昨季白星：13勝
今季白星：0勝

西勇輝（オリックス）
昨季白星：12勝
今季白星：2勝

大谷翔平（日本ハム）
昨季白星：11勝
今季白星：7勝

中田賢一（ソフトバンク）
昨季白星：11勝
今季白星：4勝

スタンリッジ（ソフトバンク）
昨季白星：11勝
今季白星：6勝

摂津正（ソフトバンク）
昨季白星：10勝
今季白星：4勝

石川歩（ロッテ）
昨季白星：10勝
今季白星：4勝

山井大介（中日）
昨季白星：13勝
今季白星：2勝

メッセンジャー（阪神）
昨季白星：13勝
今季白星：4勝

久保康友（DeNA）
昨季白星：12勝
今季白星：3勝

菅野智之（巨人）
昨季白星：12勝
今季白星：6勝

前田健太（広島）
昨季白星：11勝
今季白星：4勝

井納翔一（DeNA）
昨季白星：11勝
今季白星：4勝

藤浪晋太郎（阪神）
昨季白星：11勝
今季白星：4勝

大瀬良大地（広島）
昨季白星：10勝
今季白星：1勝

大野雄大（中日）
昨季白星：10勝
今季白星：6勝

杉内俊哉（巨人）
昨季白星：10勝
今季白星：5勝

石川雅規（ヤクルト）
昨季白星：10勝
今季白星：4勝