ニュース 2015.07.29. 12:15

“マリンの鬼”でも止められず…7連敗の西武、エース・岸孝之の正念場

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3戦連続完投負けと苦しい戦いが続く西武の岸孝之 ©BASEBALLKING
 新・“悲運のエース”襲名――?

 パ・リーグ3位につける西武。前半戦は44勝37敗5分と7つの勝ち越しで終えたものの、前半戦の最後の試合から7連敗。12球団唯一の後半戦未勝利とまさかの大ブレーキで、あっという間に貯金は1つ。4位との差も「2」に縮まった。

 特に心配なのが、このところ3連敗中のエース・岸孝之。巡りあわせで相手のエースと当たることが多くなるとはいえ、連敗期間の成績を見るとなんとも“不遇”な印象は否めない。

● 7月10日 vs日 8回完投 被安打1 与四死2 奪三振5 失点1
● 7月20日 vsオ 8回完投 被安打4 与四死2 奪三振7 失点2
● 7月28日 vsロ 8回完投 被安打5 与四死2 奪三振7 失点2
[通算] 3試(24回)0勝3敗 防1.88

 引き金となったのが7月10日、札幌での大谷翔平との投げ合い。途中までノーヒッターを続けながらもスクイズで取られた1点で敗れた日本ハム戦以降、呪いのように勝ち運から遠ざかっている。

 28日の試合も、自身9連勝中と抜群の相性を誇るQVCマリンフィールドでのゲームながら援護を受けた初回に1点を失うと、7回に味方の野選で勝ち越し点を献上。打線の援護もなく、得意としていたマリンでプロ入り2度目の黒星を喫した。ちなみに、岸のマリンでの敗戦は、07年4月13日以来で実に8年ぶりのことであった。

 ただし、一方的に「岸がかわいそう」という意見ばかりが挙がっているわけでもない。シーズンの開幕に間に合わなかったこともあり、年間通して活躍できていないというマイナスの印象や、「エースたるもの相手より失点した時点で負け」といった見方も存在していることは事実。苦しい時こそ勝たなければエースとは認められないのだ。

 ストップ・ソフトバンクから一転、CS進出圏内を守る戦いに移行しつつある後半戦の西武。苦境に立たされたエースは、チームのピンチを救い、エースとしての真価を証明することができるだろうか。

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