広島の前田健太が4日、ポスティング制度を利用してのメジャー挑戦を正式に表明した。
翌日、チームのOB会に参加した緒方孝市監督は「エースが抜けるの痛い」としながらも「彼の活躍が我々の刺激になる」と前田にエールを送り、来季のキーマンとして3年目を迎える大瀬良大地を指名した。
前田は2007年、高校ドラフト1巡目でPL学園高から広島入り。当時はメジャー挑戦前の黒田博樹がおり、エース右腕はキッチリと12勝(8敗)を挙げ、08年から活躍の場をアメリカに移した。
黒田と入れ替わる形で08年に加入したのが、現在テキサス・レンジャーズに在籍するコルビー・ルイス。黒田退団でチームは先発陣の柱を失ったが、ルイスがその穴を埋める働きを見せ、1年目から15勝(8敗)をマーク。2年目も11勝(9敗)を挙げるなど投手陣を牽引し、2年連続で奪三振王のタイトルを獲得した。
優良助っ人は在籍2年でメジャー復帰を選択したが、新たなエースとして台頭したのが入団4年目の前田だった。この年は大竹寛の故障もあり開幕投手に抜擢。初の大役を勝利で飾ると、前半戦のうちに自身初の2ケタ勝利に到達した。
後半戦はやや息切れしたが、それでも15勝8敗、防御率2.21、174奪三振をマーク。勝利数、防御率、三振数で球団初の投手三冠に輝き、215回1/3などの投げっぷりも認められ、自身初の沢村賞にも輝いた。
名実ともにエースの称号を手にした前田は、この年から6年連続で2ケタ勝利をマーク。今季は10年と同等の15勝8敗、防御率2.09の成績を残し、2度目の沢村賞を手にした。
広島は黒田以前にも、黎明期を支えた長谷川良平、球団唯一の200勝投手・北別府学、先発・抑えで大車輪の活躍を見せた大野豊と佐々岡真司など、プロ野球史に名を刻む数多のエースをコンスタントに輩出してきた。
2000年代の歴代エースである前述の黒田、ルイス、前田の3投手は、奇しくも今シーズン揃って活躍。電撃復帰を果たした黒田は11勝8敗、防御率2.55とカープファンの期待に応え、レンジャーズのルイスは防御率こそ4.66と振るわなかったが、自己最多の17勝(9敗)を挙げ、チームの地区優勝に貢献した。
前田の15勝も含めると、広島の新旧エースだけで今季は計43勝。黒田、ルイスに続き、前田もアメリカで活躍すれば、改めて「安定と実績の広島ブランド」を強く印象付けることになりそうだ。
広島にとってエース退団は痛手だが、今季14勝(7敗)を挙げたジョンソンの残留が決定。黒田の去就は不透明だが、14年新人王の大瀬良、今シーズン飛躍した福井優也、復活を期する野村祐輔ら、新エース候補は揃っている。
このチームには好投手が育つ土壌と伝統があるだけに、若かりし前田のようなフレッシュな新戦力の台頭にも思わず期待してしまう。
翌日、チームのOB会に参加した緒方孝市監督は「エースが抜けるの痛い」としながらも「彼の活躍が我々の刺激になる」と前田にエールを送り、来季のキーマンとして3年目を迎える大瀬良大地を指名した。
前田は2007年、高校ドラフト1巡目でPL学園高から広島入り。当時はメジャー挑戦前の黒田博樹がおり、エース右腕はキッチリと12勝(8敗)を挙げ、08年から活躍の場をアメリカに移した。
黒田と入れ替わる形で08年に加入したのが、現在テキサス・レンジャーズに在籍するコルビー・ルイス。黒田退団でチームは先発陣の柱を失ったが、ルイスがその穴を埋める働きを見せ、1年目から15勝(8敗)をマーク。2年目も11勝(9敗)を挙げるなど投手陣を牽引し、2年連続で奪三振王のタイトルを獲得した。
優良助っ人は在籍2年でメジャー復帰を選択したが、新たなエースとして台頭したのが入団4年目の前田だった。この年は大竹寛の故障もあり開幕投手に抜擢。初の大役を勝利で飾ると、前半戦のうちに自身初の2ケタ勝利に到達した。
後半戦はやや息切れしたが、それでも15勝8敗、防御率2.21、174奪三振をマーク。勝利数、防御率、三振数で球団初の投手三冠に輝き、215回1/3などの投げっぷりも認められ、自身初の沢村賞にも輝いた。
名実ともにエースの称号を手にした前田は、この年から6年連続で2ケタ勝利をマーク。今季は10年と同等の15勝8敗、防御率2.09の成績を残し、2度目の沢村賞を手にした。
広島は黒田以前にも、黎明期を支えた長谷川良平、球団唯一の200勝投手・北別府学、先発・抑えで大車輪の活躍を見せた大野豊と佐々岡真司など、プロ野球史に名を刻む数多のエースをコンスタントに輩出してきた。
2000年代の歴代エースである前述の黒田、ルイス、前田の3投手は、奇しくも今シーズン揃って活躍。電撃復帰を果たした黒田は11勝8敗、防御率2.55とカープファンの期待に応え、レンジャーズのルイスは防御率こそ4.66と振るわなかったが、自己最多の17勝(9敗)を挙げ、チームの地区優勝に貢献した。
前田の15勝も含めると、広島の新旧エースだけで今季は計43勝。黒田、ルイスに続き、前田もアメリカで活躍すれば、改めて「安定と実績の広島ブランド」を強く印象付けることになりそうだ。
広島にとってエース退団は痛手だが、今季14勝(7敗)を挙げたジョンソンの残留が決定。黒田の去就は不透明だが、14年新人王の大瀬良、今シーズン飛躍した福井優也、復活を期する野村祐輔ら、新エース候補は揃っている。
このチームには好投手が育つ土壌と伝統があるだけに、若かりし前田のようなフレッシュな新戦力の台頭にも思わず期待してしまう。