ニュース 2016.03.10. 18:30

球界の名伯楽・伊東監督の決断は…ロッテ・平沢の開幕一軍を懸けた「9試合」

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開幕一軍入りへ向けて正念場を迎えているロッテの平沢

若手を積極的に起用することで知られる伊東監督


 今江敏晃のFA移籍やクルーズの移籍を受け、開幕スタメンが期待されていたロッテの高卒ドラ1・平沢大河。キャンプの時期はメディアを大いに盛り上げ、開幕一軍やスタメン抜擢にも期待が高まっていたが、ここにきて開幕を二軍で迎える可能性もでてきた。

 8日に行われた日本ハムとのオープン戦。失点につながる拙守を見せると、オープン戦3試合で無安打、5失策という平沢に対し、ロッテの伊東勤監督は「シビアに考える」、「常にスタメンとはいかない」と厳しいコメント。二軍で経験を積ませる考えを示すなど、開幕一軍は微妙な状況だ。

 しかし、伊東監督といえば、これまで若手を積極的に起用し、チームの主力へと育て上げてきた名伯楽として知られる。

 西武の指揮官に就任した2004年には、前年に44試合の出場だった中島宏之(当時は裕之)を、メジャーに移籍した松井稼頭央の後釜としてショートに抜擢。その中島は133試合に出場して17個の失策を記録したが、打率.287、本塁打27、打点90と打撃面でチームの日本一に貢献している。

 その後の中島が西武の中心選手となり、WBCでも主力として活躍するなど、日本を代表する選手となったのは誰もが知るところ。中島の場合は高卒4年目で下地があったことも確かだが、高卒ドラ1の涌井秀章や炭谷銀仁朗を1年目から起用したという例もあり、同じく高卒で入団した中村剛也や栗山巧といった現在の主軸も伊東監督の下で出場機会を増やした。


平沢に残されたチャンスは「9試合」


 ロッテの監督となってからも、江村直也や田村龍弘といった高卒捕手を我慢して起用するなど、若手を起用することに躊躇は見られない。

 現状では開幕一軍に黄信号が灯っている平沢だが、今後のオープン戦は一軍に帯同する予定。昨季で3年契約が終了し、これからは1年1年が勝負になる伊東監督も、平沢の起用法に関しては決めかねている状況だ。

 平沢には、まだチャンスが残っている。これから開幕までの“9試合”の中でどれだけアピールできるのか。その成否により、平沢が開幕をどこで迎えるかが決まることになる。

 自身も目標としている「開幕一軍」に向けては、目の前の1試合1試合が勝負。まずは11日から行われるQVCマリンでの6試合がひとつの試金石になるだろう。

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