早くもレギュラー定着の気配
25日にプロ野球が開幕。今季も多くの新人選手が一軍メンバー入りを果たし、プロ野球選手としての第一歩を踏み出した。
まだ3試合ということもあり、投手陣ではこらからデビューを迎える選手もチラホラ。一方で野手に目を向けると、特に大卒新人選手の活躍が際立っている。
阪神の高山俊(明治大)はプロ初打席で、侍ジャパンでも活躍した中日先発の大野雄大から左安を放った。2戦目以降も2試合連続適時打をマークするなどカード勝ち越しに貢献。プロの舞台でも巧みなバットコントロールを駆使し、早くも不動のリードオフマンとしての雰囲気を醸し出している。
楽天の茂木栄五郎(早稲田大)は、「6番・遊撃」で球団初となる新人野手でのスタメン出場を果たした。こちらは開幕戦こそ無安打だったが、2戦目は「あわやパ・リーグ第1号か!」という右中間フェンス直撃の三塁打を含む2安打。3戦目もソフトバンク先発の武田翔太から左安を放つなど、慣れない遊撃を守りながら鋭いスイングを披露している。
大学ジャパンでは3番高山、5番茂木を従え4番を打っていたオリックスの吉田正尚(青山学院大)も開幕戦から躍動。故障続きでオープン戦出場はラスト3試合のみだったが、調整遅れをものともせず猛アピール。開幕後も2試合連続マルチ安打を記録し、3戦目は1安打ながら3得点をマーク。1勝2敗と負け越したチームの中で、眩い輝きを放った。
さらに大学ジャパンで不動の遊撃手だったDeNAの柴田竜拓(国学院大)は、広島との開幕カードで3試合とも二塁手として先発出場。開幕戦で決勝打となる2点適時打をマークすると、第2戦は適時失策の悔しいミスもあったが、バットでは初の猛打賞をマークするなど存在感を示した。
日本ハムの横尾俊建(慶応大)は先発出場こそなかったが、一軍メンバーに名を連ねロッテとの開幕戦でプロデビューを果たした。結果は代打での二ゴロだったが、今後も長打が打てる内野手として出番がありそうだ。
彼らは昨年7月に韓国で開催された「第28回 ユニバーシアード競技大会」に揃って出場し、金メダル獲得(決勝は降雨中止、台湾と両国優勝)に貢献した。同大会の初戦(対韓国)のスタメンは、2番柴田、3番高山、4番吉田正、5番茂木、6番横尾の並び。彼らの活躍もあり、自国開催の韓国代表を8-0と圧倒した。
あれから約8ヵ月、現在はプロの舞台でバリバリ活躍している大卒ルーキーたち。今後も互いに切磋琢磨しながら、暗い話題が続いたプロ野球界を大いに盛り上げてほしいところだ。