楽天の美馬学がQVCマリンで行われたロッテ戦に今季初登板。9回をわずか96球で3安打、無四球にまとめ、今年のプロ野球で初めての完封勝利を達成した。

　美馬は初回、細谷に三塁打を浴びて一死三塁というピンチを迎えたが、続く清田とデスパイネを内野ゴロに打ち取って切り抜けると、2回にも一死二塁と得点圏にランナーを置きながら、後続を抑えて波に乗った。

　その後はこれまで沈黙していた助っ人勢・ウィーラーとゴームズの援護を受けつつ、快投を披露。前日に16安打で12得点を奪った好調ロッテ打線から凡打の山を築き、両リーグ通じて今季初となる完封勝利を飾った。

　自身としても、2013年のCSファイナルステージで完封の経験があったものの、レギュラーシーズンでは初。ヒーローインタビューでは、「スイスイいき過ぎて自分でもびっくりしています」。「ちょっとできすぎ」と笑顔を見せつつ、今季の目標を聞かれると「1年を通してプレーできずに悔しい思いをしているので、しっかりとローテーションを守ってチームに貢献したい」とコメントした。

　2013年には日本シリーズMVPも獲得した右腕だが、このところは度重なるケガにより思うようなシーズンを送れなかった。昨年も右肘の関節炎で終盤に離脱。今年こそ完全復活へ…。まずは幸先の良いスタートを切った。