広島・堂林はウエスタンの首位打者
不調や故障で開幕一軍を逃した男たちが、昇格を目指しアピールを続ける。
広島の堂林翔太がその一人だ。不振の打開策として昨秋に打撃フォーム変更を試みたが、オープン戦では打率.091(11打数1安打)と精彩を欠き、開幕を二軍で迎えることになった。二軍では13試合に出場して、無安打に終わった試合が2回だけ。「4番・三塁」で出場した3日の中日戦で、2安打1打点の活躍を見せるなど、打率はリーグトップの.367(49打数18安打)を記録している。
守備では本職の三塁だけでなく、3月27日の阪神戦では遊撃でスタメン出場するなど、複数のポジションをこなす。一軍登録されている内野手事情を見ても、控えの西川龍馬、安部友裕が2つ以上のポジションを守ることができ、昇格するためにも必要な要素といえそうだ。
オープン戦の打率.107(28打数3安打)と極度の打撃不振で、開幕二軍スタートとなった中日の森野将彦も状態が良い。3月30日のオリックス戦では、2本のタイムリーを含む4安打の固め打ち。打率はウエスタン・リーグ6位の.314につけている。
また、村田修一とレギュラー争いに敗れた岡本和真も、二軍で汗を流す。本塁打こそ記録できていないものの、8試合に出場して、打率.333、7打点をマーク。3月31日の西武戦では満塁の場面で、走者一掃のタイムリー二塁打を放った。得意の打撃では存在感を見せており、守備力を向上させ、早く一軍の舞台でプレーしたいところだ。
開幕投手に指名されたDeNA・山口が二軍戦に復帰
投手はというと、3月12日のロッテとの二軍戦で右足首を負傷したDeNAの山口俊が、4月1日に行われた西武との二軍戦で復帰。一軍でプレー経験のある金子侑司、木村昇吾、山川穂高が出場した西武打線を7回4安打3失点に抑えた。ラミレス監督が年明け早々に山口を開幕投手に指名するなど期待度は高く、早期一軍復帰が待たれる。
昨年10月に右肘の手術を受けた中日の吉見一起は、オープン戦で1度だけ一軍登板しているものの、完全復活を目指してキャンプから二軍で調整を続けている。二軍戦では3月31日のオリックス戦に先発し、6回を無失点に抑えた。今後は二軍戦に数試合先発し、その後一軍に昇格する見込みとなっている。
11年に吉見とともに最多勝を分け合った巨人の内海哲也は、3月16日のヤクルトとのオープン戦で、4回途中10安打7失点でノックアウト。先発ローテション入りを逃し、開幕を二軍で迎えた。内海はここまで二軍戦に2試合に登板し、11イニングを投げて、防御率2.45を記録する。マイコラスが右肩を故障し、3日に先発した今村信貴が5回途中でマウンドを降りたことを考えると、二軍で結果を残して一軍の先発陣を救って欲しいところだ。
その他にも、野手では阿部慎之助(巨人)、石川雄洋(DeNA)、福浦和也(ロッテ)、投手では岩瀬仁紀(中日)、中田賢一(ソフトバンク)、大竹寛(巨人)なども故障や不調により二軍でプレーしている。