ドラ1ルーキー高山はリーグ3位の30安打
“超変革”を掲げる金本監督率いる今年の阪神。野手では高山俊、江越大賀、横田慎太郎といった若手を積極的に起用する。中でも、高山は昨年のドラフトでプロ入りしたばかりの選手だが、開幕からスタメンで起用。高山も金本監督の期待に応えるように、22日の広島戦では今季3度目の4安打をマーク。打率.306、リーグ3位の30安打と、トップバッターとしてチームを引っ張る。
また、同日の広島戦で、ドラフト6位ルーキーの板山祐太郎が一軍デビューするなど、今季はルーキーでも状態が良ければ、一軍で起用する印象だ。ここでは昨季まで指揮を執っていた和田豊前監督体制の4年間は、新人選手を積極的に起用していたのか見ていきたい。
昨季までの阪神といえば、若手野手が伸び悩み気味で、鳥谷敬、福留孝介、マートン、投手では能見篤史、福原忍、安藤優也といったベテラン選手を起用していく傾向が強かった。そんな中で、12年ドラフト1位でプロ入りした藤浪晋太郎は、高卒1年目からローテーションに入り、二ケタ10勝をマーク。8月は月間4勝、防御率1.09の成績を残し、月間MVPに輝いた。今では、阪神のエースに成長している。
野手では、13年ドラフト4位で入団した梅野隆太郎が、1年目の14年に97試合に出場した。当時の阪神といえば、藤井彰人、鶴岡一成といったベテラン2人がマスクを被り、将来のことを考えると若手捕手育成が急務だった。ただ、シーズンでは先発マスクを多く被ったが、クライマックス・シリーズ、日本シリーズでは経験のあるベテラン2人が使われたため、梅野はほとんど出場機会がなかった。その他、一軍での出場試合数は少なかったが、多くの選手を1年目から一軍の舞台でプレーさせた印象だ。
そして指揮官が変わった今季は、これまで以上に若手選手を起用している姿を見ると、昨季の新人選手に比べると今季のルーキーはチャンスが多く巡ってきそうだ。
2011年ドラフト以降にプロ入りした選手の1年目成績
【2011年ドラフト組】
一軍でプレーした選手:3/5
1位 伊藤隼太
1年目成績:22試 率.148 本1 点5
2位 歳内宏明
1年目成績:1試 0勝0敗 防1.80
3位 西田直斗
1年目成績:一軍出場なし
4位 伊藤和雄
1年目成績:1試 0勝1敗 防6.75
5位松田遼馬
1年目成績:一軍出場なし
【2012年組】
一軍でプレーした選手:2/6
1位 藤浪晋太郎
1年目成績:24試 10勝6敗 防2.75
2位 北條史也
1年目成績:一軍出場なし
3位 田面巧二郎
1年目成績:一軍出場なし
4位 小豆畑真也
1年目成績:一軍出場なし
5位 金田和之
1年目成績:一軍出場なし
6位 緒方凌介
1年目成績:2試 率.000 本0 点0
【2013年組】
一軍でプレーした選手:4/6
1位 岩貞祐太
1年目成績:6試 1勝4敗 防4.60
2位 横田慎太郎
1年目成績:一軍出場なし
3位 陽川尚将
1年目成績:一軍出場なし
4位 梅野隆太郎
1年目成績:92試 率.197 本7 点21
5位 山本翔也
1年目成績:2試 0勝0敗 防9.00
6位 岩崎優
1年目成績:17試 5勝4敗 防3.50
【2014年組】
一軍でプレーした選手:3/5
1位 横山雄哉
1年目成績:4試 0勝2敗 防6.75
2位 石崎剛
1年目成績:8試 0勝0敗 防7.15
3位 江越大賀
1年目成績:56試 率.214 本5 点16
4位 守屋功輝
1年目成績:一軍出場なし
5位 植田海
1年目成績:一軍出場なし
【2015年組】
一軍でプレーした選手:2/6
1位 高山俊
1年目成績:22試 率.306 本1 点9
2位 坂本誠志郎
1年目成績:一軍出場なし
3位 竹安大知
1年目成績:一軍出場なし
4位 望月惇志
1年目成績:一軍出場なし
5位 青柳晃洋
1年目成績:一軍出場なし
6位 板山祐太郎
1年目成績:1試 率.000 本0 点0