「中4日」で交流戦最終戦に登板するオリックスの九里亜蓮(写真=北野正樹)

 オリックスの九里亜蓮投手が6月14日の阪神戦(京セラドーム)に、「中4日」で先発登板をする。広島時代の2023年以来、3年ぶりの「中4日」登板で、交流戦の勝ち越しをかけ最終戦を締めくくる。

 「いつもと同じです。(工夫は)ありません。何かを変えることもありません。しっかりと試合に向けて準備をするだけです」。登板前日の九里は、報道陣の質問に表情を変えることなく、同じ言葉を繰り返した。

 けがを未然に防ぎ選手を守る意味から、登板間隔や投球数などに“制限”を設けることが多いプロ野球の世界で、九里は異色の存在だ。先発投手なら、「中6日」での登板が主流だが、「中5日」「中4日」の登板もいとわない。今春のキャンプでも初日に350球を投げ込み、3日目にも210球。岸田護監督が「ちょっと特別なんでね、体力が」というほどのタフネスぶりを発揮してきた。

 「中4日」での登板は、広島時代の2023年9月3日の中日戦(マツダ)以来、3年ぶり。この年には本拠地で開催された7月20日のオールスター第2戦で先発(3回、35球)した後、後半戦スタートとなった7月25日のヤクルト戦(マツダ)に「中4日」で登板し、6回を被安打8、失点3でチームの勝利に貢献するなど、「中4日」は経験している。

 オリックスでも移籍1年目の昨季、交流戦最終戦となった6月22日のヤクルト戦(神宮)で「中3日」でベンチ入り。6月18日の中日戦(バンテリン)で先発(4回、77球)しており、この日の登板はなかったものの、交流戦を締める必勝パターンでのリリーフ待機だった。九里はこの後、交流戦明けの6月27日の楽天戦(京セラドーム)に先発登板しており、ブルペン待機だったとはいえ実質的に「中4日」の登板をこなした。この試合では8回1/3、136球を投げ6勝目を挙げている。

 今回の「中4日」登板は、交流戦後の4日間の休養期間を考慮しての設定。異例の登板を支えているのは、たぐいまれな体力面やけがをしないこともさることながら、チームのピンチやチームにとって大事な試合には、可能な限り力を貸したいという強い「チーム愛」があるからだ。

 「九里に交流戦を締めてもらいます。球数の制限はあるかもしれませんが、今のチーム(状況)に対して、彼の『俺がやる』と言ってくれている男気を刈っちゃいけない、尊重したいと思いました」と明かした厚澤和幸投手コーチ。岸田監督も「九里から『行かしてくれ』と男気を出してくれたので、行っていただきます」。パ・リーグが好調な交流戦の中で苦戦を強いられ、これ以上、上位との差を広げるわけにはいかない。投げてくれればチームが助かるという首脳陣の思いと、いつでも期待に応えたいという九里の思いが自然に合致したというわけだ。

 「監督やコーチの方から『よろしく』という言葉をいただきました。そういう風に任されることがすごくうれしい。今まで通り、1イニングでも、一人でも多くの打者に投げられるように頑張りたいと思います」。先発、中継ぎが総力戦で臨む今季のオリックス投手陣を、“鉄腕アレン”が先頭に立って引っ張る。

取材・文=北野正樹

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北野正樹

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