緊急補強のウワサも...
5月18日のオリックス戦。3連敗中の楽天はエース・則本昂大を立てて必勝を期したが、これが大誤算。自己ワーストの14安打、10失点でまさかのKOとなり、チームは4連敗で最下位に転落した。
今年の補強の目玉だったジョニー・ゴームズが衝撃の退団を発表したのが5月6日のこと。以降の9試合で2勝7敗と大きく負け越し、なかなか上がり目が見えてこないというのが現状だ。
悪い流れは止まらず、18日の試合では扇の要である嶋基宏が負傷交代。暗雲垂れ込むチームは少し前に四国IL・徳島でプレーするハ・ジェフンの獲得に乗り出すことが報じられたが、その後の続報はなし。果たしてここからどのようにしてチームを立て直していくのか。経験豊富な梨田昌孝新監督の手腕が問われる。
「球界最重量助っ人」が二軍戦で復帰!
そんな中、苦しいチームに舞い込んできた朗報といえば、野手もう一人の新助っ人ジャフェット・アマダーの復帰だろう。
メキシカンリーグ二冠王の看板を引っさげて来日した男の特徴は、何と言ってもその“大きさ”。プロフィールを見てみると、193センチで135キロ。この体重は現球界の最重量であり、相撲の横綱・日馬富士と同じというから開幕前から注目を浴びた。
キャンプに入ると、早速フリー打撃ではバックスクリーン直撃の特大弾をかまして怪力を披露すると、2月21日の中日戦では来日初アーチ。相手投手の特徴や配球への研究に熱心な姿も見せており、活躍が期待されていた。
ところが、3月に入ると恐れていたことが起こる。試合前の打撃練習中に、左手首を負傷。「三角線維軟骨複合体損傷」と診断され、開幕絶望を告げられてしまう。
その後は話題に挙がることもなく、ファンの間ではゴームズよりもアマダーの方が「このままいなくなるのでは...」と心配されていたほど。しかし、男はようやく戻ってきた。
“秘密兵器”がチームの起爆剤になるか...
迎えた5月18日のイースタン・リーグ西武戦。「4番・指名打者」にアマダーの名前が入った。2打席立って無安打、三振1つという内容であったが、ケガの影響を感じさせないスイングを見せ、順調ぶりをアピールした。
かねてから“長打力不足”が課題のチーム。今シーズンもここまでチーム打率は.265でリーグ2位ながら、本塁打は20本でオリックスと並ぶリーグワーストだ。
そんな状態にあって、アマダーの復帰というのはこれ以上ない朗報。メキシカンリーグで41本塁打、117打点を記録したそのパワーは日本でも輝きを放つか。一刻も早い一軍昇格が待たれる。
“球界最重量助っ人”は低迷するチームの起爆剤となるか。まもなくベールを脱ぐであろう、楽天の“秘密兵器”に注目だ。