“意外”だった広島の独走
交流戦も終わり、7月を迎えたプロ野球。各球団が70試合前後を消化し、シーズンも折り返しを迎えた。
今シーズンはパ・リーグでソフトバンクが下馬評通りの強さを見せる一方、セ・リーグでは広島が快進撃。エース・前田健太のメジャー挑戦などもあって「Aクラスはあっても…」という声が多かったように思うが、そんな不安を覆して首位を独走している。
「1位・広島」を読んでいた解説者
近年は各球団の実力が拮抗しており、こんなものはまず当たらないもの。しかも、当てていてもシーズンが終わる頃には忘れられており、スポットを浴びることはあまりない。
というわけで、ここでは多くの解説者が読み違えた「1位・広島」を予想した解説者を調査してみた。
☆達川光男(プロ野球ニュース)
1位 広島
(以下ヤクルト、阪神、巨人、中日、DeNA)
☆笘篠賢治(プロ野球ニュース)
1位 広島
(以下阪神、ヤクルト、巨人、中日、DeNA)
☆前田智徳(セ・リーグファンミーティング)
1位 広島
(以下巨人、ヤクルト、阪神、中日、DeNA)
☆野村謙二郎(スポーツニッポン)
1位 広島
(以下阪神、巨人、ヤクルト、DeNA、中日)
☆安仁屋宗八(デイリースポーツ)
1位 広島
(以下阪神、ヤクルト、巨人、中日、DeNA)
☆横山竜士(デイリースポーツ)
1位 広島
(以下阪神、ヤクルト、巨人、DeNA、中日)
☆小宮山悟(日刊スポーツ)
1位 広島
(以下阪神、巨人、DeNA、ヤクルト、中日)
こう並べてみると、広島OBによる“古巣愛”を感じる結果に。このメンバーの中で唯一広島に在籍した経験がないのにもかかわらず、冷静に1位に挙げている小宮山氏が際立つ結果になった。
下馬評を覆し、25年ぶりの優勝へ!
前田健太が抜けた投手陣では、野村祐輔の復活が大きい。ここまでハーラートップの9勝(2敗)を挙げ、防御率も2.42と安定した投球を披露している。
さらにジョンソン、黒田博樹といったところも昨年につづいてハイレベルなパフォーマンスを見せており、この3本柱で稼ぎ出した
白星は23個。リリーフ陣もジャクソン、ヘーゲンズの新助っ人コンビからストッパー・中崎へという方程式が確立されており、接戦にも強い。
また、不安視されていた打線も開幕から絶好調。1番に定着した田中が攻撃の起点となり、菊池と丸も昨年の不振から脱却。ルナ、新井、エルドレッドの中軸も休みながら結果を残し、若手では鈴木誠也が台頭するなど、リーグトップのチーム打率.267を誇っている。
先発とリリーフにそれぞれ3本柱を抱え、打線はリーグ最強。これだけ戦力が整っているのだから、混戦から抜け出すのもうなずける。
下馬評を覆し、25年ぶりの歓喜へ……。セ・リーグのペナント争いから目が離せない。