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広島25年ぶりVの使者になる!“追い込まれるほど強い男”鈴木誠也

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交流戦で大暴れを見せた広島・鈴木誠也(C)KYODO NEWS IMAGES

交流戦からはじまるスター街道へ


 日本を代表するアーチスト・中村剛也(西武)や、世界に誇る安打製造機・青木宣親(現マリナーズ)、最近では昨年トリプルスリーを同時に成し遂げた柳田悠岐(ソフトバンク)と山田哲人(ヤクルト)もそう。このスター選手たちには、ある共通項が存在する。

 彼らは皆、交流戦でブレイクのきっかけを掴み、そのままスター街道を駆け上がっていた選手たちなのだ。

 中村は2005年の交流戦で35試合に出場し、12本塁打を記録。前年までプロ通算2本塁打だった男はその長打力で定位置を掴み、その年22本塁打を放つなどブレイクした。

 青木も前年までは10試合の出場で、打率も.200に留まっていたが、2005年の交流戦では.382の高打率を残し、全体トップの55安打をマーク。その年202安打を放ち、大きく羽ばたいていった。

 今やリーグの顔となった山田と柳田も、2014年の交流戦で打率ワンツー(山田.378/柳田.371)に入るなど活躍。2015年にはともにトリプルスリーを成し遂げ、リーグMVPに輝いている。

 このように若手選手たちの“登竜門”的な存在となっている交流戦。その中で今年開花の兆しを見せたのが、広島の鈴木誠也だ。


2ストライクでも追い込まれない!?


 1994年8月18日生まれの21歳。高卒4年目を迎えた鈴木誠也は、交流戦最後の3試合で3戦連続本塁打を記録。それも最初の2本はサヨナラ弾だったという“劇的”さも相まって大きく話題となった。

 しかし、印象面だけではない。交流戦を通して安定した活躍を見せ、期間中の打率.381は全体3位タイ(※6月19日時点)。セの打者の中ではトップの数字を叩きだしている。

 今季は開幕を二軍で迎え、昇格後も投手の左右によって起用される日とされない日に分かれることが多かったが、交流戦に入ってからはほぼほぼスタメンに定着。今や打線の中核を担う。

 そんな鈴木が残した成績の中で特に目を引くのが、「2ストライク後の成績」だ。結果を欲しがってしまうあまり、追い込まれた後は打撃が小さくなってしまう選手も多い中、この男は追い込まれてからも自身の持ち味である思い切りの良さを貫く。

 その結果、パの並み居る好投手たちからも安打を量産。交流戦の2ストライク後の打率は.405を叩き出し、本塁打も3本放った。ちなみに、交流戦最後に見せたサヨナラ、サヨナラ、勝ち越しの3試合連発も、いずれも2ストライクと追い込まれてから放ったものである。

 追い込まれても追い込まれないという強みは、相手チームにとって大きな脅威となっている。


逆境に強い男


 また、劇的な一発に注目が集まるように、ここぞの場面で打つことができているのも魅力のひとつだ。鈴木の交流戦での「状況別の成績」を見てみると、これもすごいことになっている。

【鈴木誠也・交流戦の状況別成績】
・優勢時:打率.174(23-4) 本0 点2
・同点時:打率.571(21-12) 本3 点8
・劣勢時:打率.421(19-8) 本1 点3

 チームがリードしている時はあまり力を発揮できていないが、同点か負けている時では驚異の打棒を発揮。放った4本の本塁打はいずれも同点か負けている時で、チームを救う一撃となっている。

 ちなみに、交流戦に限らずともその不思議な力は健在。これまでのキャリアで放った本塁打は16本にのぼるが、本塁打を記録した15試合はすべてチームも勝利している。そんな星の下に生まれた男なのだ。

 25年ぶりVへと突き進む広島に現れたラッキーボーイ。鈴木誠也が悲願への使者となる。


【鈴木誠也・成績詳細】

▼ シーズン
57試 率.315(203-64) 本10 点39
四球16 死球1 三振31 盗塁7 盗塁死4
長打率.586 出塁率.367 OPS.953

▼ 交流戦
16試 率.381(63-24) 本4 点13
四球4 死球1 三振10 盗塁2 盗塁死2
長打率.714 出塁率.426 OPS1.140

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