メジャー3000安打を前に掴んだ勲章
100年以上の歴史を誇るメジャーリーグの歴史の中で、未だ29人しか到達していない領域。それが「通算3000安打」である。
その大記録に、あと「10」まで迫ったイチロー。史上30人目の快挙へ、いよいよカウントダウンがはじまった。
ギネス記録に認定された通算4257安打の後は、メジャー通算3000安打というところが大きな目標となっていたイチロー。しかし、その“通り道”で、また新たな勲章を手にしていたことをご存知だろうか。
115本目の三塁打
「三塁打王」――。メジャー通算2989本目の安打となった現地時間7月2日、ブレーブス戦での安打は右中間を突破する三塁打だった。
これが日米通算115本目の三塁打となり、あの“世界の盗塁王”こと福本豊氏が持つ日本記録の数字に並んだ。
日本で23本、メジャーで92本。これも4257安打の記録と同様、純粋に“福本氏と肩を並べた”とは言い切り難いところはあるものの、間違いなく「日本人としてプロ野球の世界で最も多くの三塁打を放った一人」となった。
次は“福本超え”へ!
本塁打よりも希少な三塁打。守備位置の研究など、データ野球の進化もあって近年特にレアなものとなりつつある。以下は日本の歴代通算三塁打ランキング・トップ10。
【通算三塁打トップ10】
1位 115本 福本 豊(阪急)
2位 106本 毒島章一(東映)
3位 103本 金田正泰(阪神)
4位 99本 川上哲治(巨人)
5位 88本 広瀬叔功(南海)
6位 81本 呉 昌征(毎日)
6位 81本 中 暁生(中日)
8位 74本 長嶋茂雄(巨人)
9位 72本 張本 勲(ロッテ)
10位 70本 吉田義男(阪神)
※()内は最終所属
ご覧のように、上位10人の中に2000年以降の選手はいない。現役選手では、楽天・松井稼頭央(64本)の歴代17位というのが最高となる。
ちなみに、イチローはこの115本目の三塁打によってメジャー16年連続の三塁打をマーク。日本と合わせると23年連続での三塁打となった。
次は“福本超え”へ。メジャー通算3000安打への挑戦とともに、期待がかかる。