ロッテ・石川は、防御率と勝ち星でリーグトップ
7月15日に開幕する社会人野球の日本一決定戦「第87回都市対抗野球大会」。そこに合わせるかのように、プロ野球の世界で戦う社会人出身選手たちの活躍が光っている。
中でも目立った活躍を見せているのが、東京ガス出身の石川歩(ロッテ)だ。
東京ガス時代には都市対抗にも出場。2013年は2試合に先発し、15イニングをわずか1失点と安定した投球を披露。チームの8強入りに貢献し、自身も大会優秀選手に選ばれた経歴も持つ右腕である。
ロッテ入団後は、即戦力の名に恥じぬ活躍で1年目から2年連続の2ケタ勝利をマーク。3年目の今季はさらなる進化を見せ、リーグトップの9勝(2敗)と防御率1.62を記録。エース・涌井秀章とともにチームを支え、好調ロッテの原動力となっている。
DeNA・倉本、広島・下水流が打撃好調
野手では、日本新薬出身のプロ2年目・倉本寿彦(DeNA)が打撃好調だ。
社会人時代には、プロ野球歴代3位の通算576本塁打を放った門田博光氏に指導を受けていた倉本は、今季その打撃を開花させて遊撃のレギュラーに定着。毎月3割を超える打率を残し、シーズン通算でもリーグ6位の.311を記録している。
また、守備でも失策は2つのみと安定。オールスター出場こそ叶わなかったが、今やチームに欠かせない存在となった。
さらに、このところ良い活躍を見せている広島の下水流昂も、社会人Hondaの出身。
特に左投手に対して打率.419(31-13)と“左キラー”ぶりを発揮。プロ入り後の2年間はプロの壁に苦しんできたが、3年目にして大きなチャンスを掴みつつある。
今季は開幕一軍に入りながら、4月6日に二軍落ち。それでも6月10日に再昇格すると、6月16日の西武戦でプロ初の猛打賞を記録。6月19日のオリックス戦ではプロ初本塁打を放つなど、ここまで20試合で打率.333、3本塁打とアピール。チームの11連勝に大きく貢献した。
その他にも、6日のロッテ-西武戦ではロッテが関谷亮太から東條大樹というJR東日本ルーキーリレーを見せれば、相手の西武も2人の先輩にあたる十亀剣を投入してくるなど、JR東日本出身の投手が3人も集結するという一幕も見られた。
夏は高校野球だけじゃない…。アツい夏を戦い抜いてきた社会人出身選手たちにも注目だ。