ニュース 2016.07.08. 15:30

今季を象徴?寂しすぎた“伝統の一戦”

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厳しい表情の巨人・高橋監督=東京ドーム(C)KYODO NEWS IMAGES

“伝統の一戦”のいま


 7月5日から東京ドームで行われた巨人-阪神の3連戦。このカードといえば、日本のプロ野球が始まった約90年前からしのぎを削る“伝統の一戦”である。

 プロ野球のシーズンの中でも、特に注目を集める戦い。ところが、今回の3連戦はどうだっただろうか…。3連戦の結果は以下の通り。

【G-T戦】
7月5日 巨人 3 - 2 阪神  勝:内海 負:メッセンジャー S:沢村
7月6日 巨人 3 - 1 阪神  勝:田口 負:岩崎 S:沢村
7月7日 巨人 0 - 6 阪神  勝:青柳 負:高木

 結果的には、2勝1敗で巨人の勝ち越し。2連敗の阪神は、第3戦で一矢を報いたという形だった。


勝ち越しも、6年ぶりの屈辱を味わった巨人


 しかしこの戦い、両チームの打線があまりにもお粗末すぎた。だからこそ、寂しすぎる伝統の一戦だったと言わざるを得ないのだ。こ3連戦の巨人打撃陣の成績を見てみよう。

【巨人・3連戦の打撃成績】
5日 25打数4安打 打点3 本塁打0 三振16 四死球1 チーム打率.160
6日 29打数6安打 打点3 本塁打1 三振9 四死球3 チーム打率.207
7日 27打数1安打 打点0 本塁打0 三振10 四死球4 チーム打率.037
―――
合計:81打数11安打 打点6 本塁打1 三振35 四死球8 チーム打率.136

 ご覧のように、2勝を挙げながらもとにかく打つ方で苦しんだ巨人。第3戦は変則右腕のルーキー・青柳晃洋を前にわずか1安打に封じられ、その後のリリーフ陣も攻略することはできず。1安打での零敗というのは、球団6年ぶりの“恥”となった。


次なる対戦はオールスター明け初戦...


 特に苦しんだのが1・2番。攻撃のスイッチを入れる役割を担う彼らが仕事をさせてもらえないとなると、やはり打線としては苦しくなる。3連戦の1・2番コンビの成績を見てみよう。

【巨人の1・2番】
5日 「1番・中井」-「2番・橋本」 合計:5打数1安打
6日 「1番・中井」-「2番・橋本」 合計:7打数0安打
7日 「1番・橋本」-「2番・吉川」 合計:6打数0安打

 この3連戦においては、1・2番コンビから飛び出した安打はわずかに1本。これでは、いくら後ろの坂本勇人が好調であっても、なかなか得点能力は高くはならない。

 この1・2番というポイントに対しては、“模索”が続いている高橋由伸新監督。昨年と比べて3番以下の坂本、長野久義、阿部慎之助、村田修一というところが好調をキープし、固まりつつあるだけに、その前を打つ1・2番は放っておくことのできない問題だ。

 なお、次の対戦はオールスター直後。7月18日から甲子園で3連戦が組まれている。もう一度、“伝統の一戦”に注目を向けさせるために……。後半戦は両チームの巻き返しに大いに期待したいところだ。

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