昨季、巨人との熾烈な優勝争いを制し、見事に14年ぶりのリーグ優勝を飾ったヤクルト。今季は、前半戦を最下位で折り返したが、前カードの中日相手に3連勝し4位に浮上した。
昨季は、首位打者を獲得した川端慎吾、打点王を獲得した畠山和洋、そしてトリプルスリーを達成した山田哲人ら打撃陣が牽引したイメージが強いが、投手陣もチームを支えていた。チーム防御率こそリーグ4位だったが、11勝(8敗)を挙げた小川泰弘、13勝(9敗)をマークした石川雅規ら先発陣に加え、秋吉亮、オンドルセク、ロマンらを中心としたセットアッパー陣はホールド数でリーグトップを記録。守護神のバーネットが最多セーブのタイトルに輝くなど、“勝利の方程式”が確率されていた。
今季はというと、目下打撃3部門はおろか最大6部門でリーグトップに立つ山田を中心に、新加入の坂口智隆などが奮闘。チーム打率はリーグ2位を記録する。
しかし投手陣は、チーム防御率4.86は断トツの最下位。チーム防御率5位の阪神が3.68であることを考えると、いかにこの数字が突出しているかがわかる。1試合平均で5点近い失点があっては、いかに打線が強力であっても、勝利するのは難しい。
そんな元気のない投手陣のなかで、例年の成績からみて不調が目立つのが4年目の小川だ。小川はルーキーイヤーに16勝を挙げ、最多勝、新人王のタイトルを獲得。2年目の14年には開幕投手を任されて見事勝利を飾ったが、4月18日の阪神戦で右手を負傷。それでも7月に復帰を果たすと、この年は9勝を挙げた。2年連続開幕投手を任された3年目には、11勝を挙げチームを優勝に導き、3年間の通算防御率は、3.17と安定。
だが、今季の小川は苦しんでいる。7月24日現在、4勝4敗、防御率4.26といまひとつ。規定投球回数に達しているセ・リーグの投手のなかでは最も悪い防御率である。順風満帆にプロのキャリアを積んでいた小川に訪れた“試練”なのかもしれない。
勝ちパターンのリリーフ陣は、守護神のオンドルセクが退団し、秋吉亮が守護神を担い、勝ち試合の8回をルーキが務めているが、昨季に比べると手薄。先発の柱である小川が本来の姿を取り戻すことが、ヤクルトの後半戦の戦いぶりを大きく左右しそうだ。
この苦境を乗り越えたとき、小川はもう一回り成長し、再び「エース」として、チームを牽引する働きを見せるに違いない。
昨季は、首位打者を獲得した川端慎吾、打点王を獲得した畠山和洋、そしてトリプルスリーを達成した山田哲人ら打撃陣が牽引したイメージが強いが、投手陣もチームを支えていた。チーム防御率こそリーグ4位だったが、11勝(8敗)を挙げた小川泰弘、13勝(9敗)をマークした石川雅規ら先発陣に加え、秋吉亮、オンドルセク、ロマンらを中心としたセットアッパー陣はホールド数でリーグトップを記録。守護神のバーネットが最多セーブのタイトルに輝くなど、“勝利の方程式”が確率されていた。
今季はというと、目下打撃3部門はおろか最大6部門でリーグトップに立つ山田を中心に、新加入の坂口智隆などが奮闘。チーム打率はリーグ2位を記録する。
しかし投手陣は、チーム防御率4.86は断トツの最下位。チーム防御率5位の阪神が3.68であることを考えると、いかにこの数字が突出しているかがわかる。1試合平均で5点近い失点があっては、いかに打線が強力であっても、勝利するのは難しい。
そんな元気のない投手陣のなかで、例年の成績からみて不調が目立つのが4年目の小川だ。小川はルーキーイヤーに16勝を挙げ、最多勝、新人王のタイトルを獲得。2年目の14年には開幕投手を任されて見事勝利を飾ったが、4月18日の阪神戦で右手を負傷。それでも7月に復帰を果たすと、この年は9勝を挙げた。2年連続開幕投手を任された3年目には、11勝を挙げチームを優勝に導き、3年間の通算防御率は、3.17と安定。
だが、今季の小川は苦しんでいる。7月24日現在、4勝4敗、防御率4.26といまひとつ。規定投球回数に達しているセ・リーグの投手のなかでは最も悪い防御率である。順風満帆にプロのキャリアを積んでいた小川に訪れた“試練”なのかもしれない。
勝ちパターンのリリーフ陣は、守護神のオンドルセクが退団し、秋吉亮が守護神を担い、勝ち試合の8回をルーキが務めているが、昨季に比べると手薄。先発の柱である小川が本来の姿を取り戻すことが、ヤクルトの後半戦の戦いぶりを大きく左右しそうだ。
この苦境を乗り越えたとき、小川はもう一回り成長し、再び「エース」として、チームを牽引する働きを見せるに違いない。