ニュース 2016.08.13. 20:00

「下剋上を狙っていた」…鳴門がエース河野の好投でセンバツ王者に逆転勝ち!

無断転載禁止
【夏の甲子園】大会7日目・第4試合の結果
第98回 高校野球選手権大会
鳴門 5 - 2 智弁学園
<2回戦 8月13日>

 「第98回 全国高校野球選手権大会」は大会7日目を迎え、第4試合からは1回戦を勝ち上がった学校同士の対戦カードとなった。

 開幕戦を制して2回戦に勝ち上がった鳴門は、センバツ覇者・智弁学園(奈良)との接戦に最終回で決着をつけ、3回戦進出を決めた。

 5年連続の出場で昨夏の甲子園経験者も多い鳴門は、エース・河野竜生(3年)が先発。1年夏、2年夏に続いて3度目の甲子園となった左腕は立ち上がりに単打3本と四球で2点を失ったが、その後は立ち直り、打たせて取る投球で追加点を与えない。

 すると、味方が5回に援護。8番・渡辺裕哉(3年)がセンター前ヒットで出塁し、犠打で二塁まで進むと、2番・鎌田航平(3年)のセカンドゴロが相手のグラブを弾くエラーを誘い、渡辺が生還。1点を返した。さらに鎌田は暴投で三塁まで進み、同点のチャンスを迎えるも、ここは相手の好守に阻まれ1点止まりとなる。

 しかし、6回にも相手のミスから同点に追いつく。4番の手束海斗(3年)が四球で出塁し、牽制の捕球ミスで二塁に進むと、一人倒れた後に6番・矢竹将弥(3年)がセンター前に弾き返すタイムリーで同点。試合を振り出しに戻した。


 こう着状態となった試合は2-2のまま進み、迎えた9回。鳴門がついに勝ち越しに成功する。

 二死ながら満塁の大チャンスを作ると、高めの球を振り抜いた鎌田の打球はライトの前に落ちた。勝ち越し点が入り、ホームへの悪送球も絡んで一挙3人が生還。4回以降ノーヒットピッチングの好投を続けた河野に大きな大きな3点をプレゼントした。

 回を追うごとに安定感を増した河野には、このリードで十分。先頭打者にアンラッキーな内野安打で出塁を許したが、後続をしっかり打ち取り、最後の打者の飛球が二塁手のグラブに収まると雄叫びを上げながらガッツポーズ。春の王者を倒し、マウンド上で喜びを爆発させた。

 勝ち進んだ鳴門の次戦は大会10日目の第3試合に決定。準々決勝進出をかけて盛岡大付と対戦する。


▼ 鳴門・森脇稔監督
「正直びっくりしている。選手がすごく頑張ってくれた。立ち上がりは不運なところもあってまずいなと思ったが、2回から河野が立ち直ってくれたのが勝因につながった。(打つ方は)失敗を恐れずにどんどん振っていこうと指示を出した。盛岡大附は強打のチームなので、ピッチャーにしっかり投げてもらい、守って粘って少ないチャンスで点を取りたい」

▼ 鳴門・鎌田航平
「気持ちよかった。この夏1番うれしい。詰まったけれど、気持ちで持って行った。いいところに落ちてくれて良かった。思い切っていったのが良かった。下剋上を狙っていたので、それができて良かった」
ポスト シェア 送る
  • ALL
  • De
  • 西