ニュース 2016.08.28. 11:00

規定投球回に到達している投手は0 投手王国と呼ばれた中日はどこへ

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中日の大野雄大
 48勝70敗3分。

 上記の成績はセ・リーグ最下位に沈む中日の8月27日終了時点の成績だ。5年前まで、毎年優勝争いを繰り広げるチームだったが、今はその面影がほとんどない。その中でも、かつて投手王国と呼ばれた投手陣が苦しい状況だ。

 特に先発陣は、規定投球回に到達している投手が誰もいない。黄金時代と呼ばれた落合政権時代は、川上憲伸という絶対的なエースが存在し、川上が退団した後は吉見一起、チェンの“ダブルエース”がチームを支えた。

 今季の中日を見てみると、柱として活躍が期待された大野雄大、若松駿太の2枚がいまひとつ。開幕投手を務めた大野は、左肘痛のため約2カ月間チームを離れた。復帰後は、7月5日の広島戦から8月10日のヤクルト戦にかけて自身5連敗で、11日に一軍登録抹消。21日のDeNA戦で8回を無失点に抑えて今季6勝目を手にしたが、ここまで14試合に登板して6勝7敗、防御率3.19。エースとしての働きが求められたことを考えると、かなり物足りない成績だ。

 昨季10勝をマークし今季は大野と共に先発の軸として期待された若松は、チームトップの7勝を挙げているが、現在は二軍で再調整中。昨季は1年通して安定した投球を披露したが、今季は序盤でノックアウトされることも多かった。二軍降格後も、2試合連続で5失点以上喫するなど、本来の力を発揮できていない。

 リリーフ陣は救援防御率リーグトップの3.13を記録しているが、勝負所で手痛い一打を打たれているケースが多い印象だ。26日から行われている広島との3連戦では、初戦に守護神の田島慎二が菊池涼介に決勝打を浴び、2戦目も5番手で登場した祖父江大輔が7失点で敗戦投手となった。

 強かった頃の中日は、セットアッパーに浅尾拓也、守護神に岩瀬仁紀と相手が嫌がるリリーフが2枚揃っていた。だが、今季の中日は田島に繋ぐまでの勝ちパターンのリリーフ陣を固定することができず、終盤に失点する場面が相次いでいる。

 中日は今日の試合に敗れると、4年連続でシーズンの負け越しが決まる。苦しい状況が続いているが、勝利するためにも投手陣の奮起が求められる。

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