巨人が敗れると優勝が“決まってしまう”
マジック「1」――。実に25年ぶりとなる広島の優勝が目前に迫ってきた。
最速Vはきょう9日。ただし、広島は試合がないため、マジック対象チームである「2位・巨人が敗れる」ことが条件となる。
せっかくの四半世紀ぶりの歓喜が、試合がない日ではなんとももったいない。ファンの間では「地元でなくても良いから、どうにか勝って胴上げを...」という願いが噴出している。
広島の命運を握るのは“元広島”のドラ1戦士
“移動日優勝”を阻止するためには、きょうの試合で巨人が勝つことを全力で祈るほかない。そんな広島ファンの想いも背負って先発マウンドに登るのが、15年目のベテラン・大竹寛だ。
ご存知の通り、キャリアのスタートは広島だった。浦和学院高から2001年のドラフト1位で広島に入団。度重なるケガに苦しみながらも、4度の2ケタ勝利を達成するなど奮闘。2012年から2年連続で2ケタ勝利を挙げると、2013年オフにFAで巨人へと移籍した。
移籍1年目の2014年こそ9勝を挙げてチームの優勝に貢献するも、昨年はわずか11試合の登板で3勝止まり。今年もここまで13試合の登板で5勝4敗、防御率3.44とFA戦士として期待に応えているとは言い難い状況になっている。
そんな男が、奇しくも古巣の命運がかかった試合で先発する。広島ファンは、自軍を出て行った男に“移動日優勝の阻止”を託すというまさかの展開。大竹が移籍した時、こんな日が来るとは誰も予想できなかっただろう。
神宮球場は18時プレイボール
なお、もし今日優勝が決まったとしても、胴上げは行わないという広島。次にホームへ戻る15日(木)の試合後、ペナントの贈呈式などとともに胴上げも行う運びとなるのだという。
“神ってる”シーズンの締めくくりへ。広島が見せた世紀の快進撃のラストには、一体どんな結末が待っているのか。
きょう唯一のセ・リーグ公式戦が行われる神宮球場から目が離せない。