巨人では芽が出ず
2日、日本ハムの吉川光夫投手、石川慎吾外野手と、巨人の大田泰示外野手、公文克彦投手の交換トレードが成立した。
巨人から日本ハムに移籍することになった大田は、東海大相模高から08年ドラフト1位で巨人へ入団。高校通算65本塁打を放ったスラッガーに巨人は、松井秀喜氏がメジャーリーグへ移籍した03年以降、空番号としていた「55」を与えた。
かなりの期待を受けて入団したが、二軍では結果を残すも、一軍では活躍することができなかった。13年オフには5年間付けてきた背番号「55」から「44」に変更。15年は故障で出遅れたが、初出場となった4月30日の中日戦から9試合連続安打を記録。レギュラーが手に届きそうなところまできたが、好調は長くは続かなかった。
今季も昨季、センターのポジションで存在感を見せた立岡宗一郎の不振などがあり、レギュラーを掴むチャンスはあったが、モノにすることができず、プロ8年目のシーズンを終えていた。
【大田泰示通算成績】
225試 率.229 本9 点40
藤田一也は楽天移籍後、才能を開化
伸び悩んでいた中で、今回の日本ハムへトレード。大田にとって大きなチャンスといえる。過去にもトレードをきっかけに、その才能を開花させた選手もいた。
楽天の藤田一也がその一人だろう。横浜時代は09年に、120試合に出場したものの、レギュラー確保に至らず、伸び悩んでいる印象だった。12年途中、楽天にトレード移籍。このトレードが、藤田の選手としての価値を高めることになった。
藤田は移籍してすぐに、セカンドのポジションを確保すると、翌13年には開幕から「2番・二塁」で出場。128試合に出場して、打率.275、1本塁打、48打点の成績を残し、球団初のリーグ優勝と日本一に大きく貢献した。
翌14年には全144試合に出場すると、その後も毎年100試合以上出場し、チームの中心と呼べる存在になっている。
大田も藤田のように、移籍先の日本ハムで才能を開花させたいところだ。
【藤田一也成績】
横浜時代:533試 率.266 本7 点71(05年~12年途)
楽天時代:566試 率.273 本8 点188(12年途~)