2年連続の大賞なるか
今年最も話題となった言葉を選定する「現代用語の基礎知識選 ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語が17日に発表され、野球界から『神ってる』がノミネートされた。
『神ってる』とは、もともと「神がかっている状態」を指す若者ことば。野球にまつわるものではないのだが、このワードが注目を集めるキッカケが野球界にあった。
6月18日のマツダスタジアム。1-3と2点ビハインドで迎えた9回裏、広島は一死一、三塁のチャンスで打席には前日サヨナラ本塁打を放った鈴木誠也が入る。大観衆が前夜の再現に期待を寄せる中、甘く入った変化球を振り抜いた打球は左中間スタンドに吸い込まれた。
劇的すぎる2試合連続のサヨナラ本塁打。この試合後のインタビューで、緒方孝市監督の口から飛び出したのがこの言葉だった。
「今どきの言葉で言うなら、“神ってる”」――。これが大々的に報じられると、いつからか快進撃を続ける広島を象徴するキーワードとなっていったのだった。
結局、広島は25年ぶりのセ・リーグ制覇を成し遂げ、緒方監督からこの言葉を引き出した鈴木誠也は打率.335、29本塁打と大ブレイク。侍ジャパンの一員として先日の強化試合でも活躍を見せた。
ちなみに、一昨年は『カープ女子』がトップテンに選出、昨年は『トリプルスリー』が年間大賞を受賞した。野球界から3年連続のトップテン入り、2連連続の大賞受賞なるか...。トップテンと年間大賞は来月1日に発表される。
【過去20年の野球にまつわる流行語】
※肩書きは受賞当時のもの
・柳田悠岐(ソフトバンク)、山田哲人(ヤクルト)
「トリプルスリー」(2015年)☆大賞
・広島東洋カープ
「カープ女子」(2014年)
・東北楽天ゴールデンイーグルス
「被災地が、東北が、日本がひとつになった 楽天、日本一をありがとう」(2013年) ※選考委員特別賞
・斎藤佑樹(早稲田大)
「何か持っていると言われ続けてきました。今日何を持っているのか確信しました…それは仲間です。」(2010年) ※特別賞
・野村克也(元楽天監督)
「ぼやき」(2009年)
・トレイ・ヒルマン(日本ハム監督)
「シンジラレナ~イ」(2006年)
・斎藤佑樹(早稲田実業高)
「ハンカチ王子」(2006年)
・千葉ロッテマリーンズ
「ボビーマジック」(2005年)
・堀江貴文(ライブドア社長)
「新規参入」(2004年)
・星野仙一(前阪神監督)
「勝ちたいんや!」(2003年)
・若松勉(ヤクルト監督)
「ファンの皆さま本当に日本一、おめでとうございます」(2001年)
・上原浩治(巨人)
「雑草魂」(1999年)☆大賞
・松坂大輔(西武)
「リベンジ」(1999年)☆大賞
・佐々木主浩(横浜)
「ハマの大魔神」(1998年)☆大賞
・長嶋茂雄(巨人監督)
「メークドラマ」(1996年)☆大賞
・野茂英雄(ドジャース)
「NOMO」(1995年)☆大賞
・仰木彬(オリックス)
「がんばろうKOBE」(1995年)☆大賞