ニュース 2016.12.10. 17:00

侍ジャパンの守護神問題 メジャー組が参加すれば心強い?

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今季はレッドソックスでプレーした上原浩治
 来年3月に「第4回ワールドベースボールクラシック」(WBC)が開催される。3年連続200安打を達成したホセ・アルトゥーベ(アストロズ)、12年に三冠王に輝いたミゲル・カブレラ(タイガース)、11月に行われた強化試合で来日したエイドリアン・ゴンザレス(ドジャース)といったメジャーリーガーが、WBCに参加することを発表している。

 一方で、メジャーで活躍する日本人メジャーリーガーの名前は発表されていない。2大会ぶり3度目の世界一を目指す侍ジャパンにとって、メジャーで活躍する選手を1人でも多く本大会に出場して欲しいところ。

 その中でも、上原浩治は代表に必要な存在といえるだろう。侍ジャパンの課題の1つに抑えが挙げられる。昨年行われた「第1回WBSC世界野球プレミア12」では、決勝進出を懸けて対戦した韓国との準決勝、3点リードの9回にリードを守ることができず逆転負けを喫した。

 今季の日本人抑え投手を見ても、30セーブ以上を記録した日本人投手は5人。そのうち防御率1点台を記録したのは、中崎翔太(広島)と平野佳寿(オリックス)の2人だけだった。ちなみに、中崎と平野は小久保ジャパン発足後、代表戦に登板したことがなく、昨年のプレミア12に選出された山崎康晃(DeNA)、沢村拓一(巨人)、増井浩俊(日本ハム)、松井裕樹(楽天)は今季ピリッとしなかった。そう考えると、“守護神”は最重要課題といえるだろう。

 上原はレッドソックスでプレーした今季は、メジャーを代表する守護神のキンブレルが加入したためセットアッパーに配置転換となったが、昨季までは抑えを務めていた。シーズン途中から抑えを務め21セーブを記録した13年には、リーグ優勝決定シリーズでMVPに輝き、ワールドシリーズでは世界一を決める最後のマウンドにあがった。長年メジャーの強打者と対峙し、抑えの経験も豊富。WBCで世界一を勝ち取るためにも、上原がいると心強いだろう。

 また、プレミア12では中継ぎ投手のスペシャリストと呼ばれる存在がおらず苦戦した。11月に行われた強化試合では最優秀中継ぎ投手に輝いた宮西尚生(日本ハム)、シーズン途中から抑えを務めた秋吉亮(ヤクルト)などが選出されたが、そこにメジャーで4年連続50試合登板を達成した田沢純一が加われば厚みが増す。田沢は、メジャーの強打者の1人で、WBC出場を表明しているミゲル・カブレラを得意にしている。

 上原、田沢だけでなく、その他のメジャー組も世界一を勝ち取るためには必要不可欠。何人の日本人メジャーリーガーがWBCに参加するだろうか…。
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