MLBシーズン展望 ナ・リーグ西地区編
ついに現地時間5日(日本時間6日)に迫ったメジャーリーグ開幕戦。もうすぐはじまる新シーズンの見どころや注目ポイントを、地区ごとに分けて紹介していく。
ここでは、ナ・リーグ中地区を取り上げる。まずは、シーズン展望の前に昨年の順位をおさらい!
1.ドジャース(94勝68敗)
3.パドレス(77勝85敗)
4.ロッキーズ(66勝96敗)
5.Dバックス(64勝98敗)
【ドジャース】
メジャー屈指の潤沢な資金力を誇り、過去7年で4度の地区優勝を飾るも、1988年を最後にワールドシリーズから遠ざかっている。
クローザーのジャンセンがケガのため約1か月戦列を離れるのは痛いが、4年連続最優秀防御率のカーショーと、7年連続2桁勝利を挙げているグリンキーというメジャー屈指の2枚看板を擁し、投手陣は安定している。
打撃陣もセンターラインの4人がまるまる入れ替わったが、下位まで切れ目のない打線が出来上がった。
【ジャイアンツ】
ドジャースとは対照的に過去5年間で3度のワールドシリーズ制覇を果たした名門。良くも悪くも捕手ポージー次第のチームといえるが、今季はこれまで以上に打撃陣の層に不安を抱える。
特に主軸の一人ペンスが骨折で開幕アウトとなり、復帰までの得点力が大きな課題となる。投手陣は昨年のワールドシリーズで一躍時の人となったバムガーナーがケイン、ハドソン、ピービ、リンスカムといった実績抜群の先発陣の中心を担う。
【パドレス】
外野手3人を総入れ替えし、FAの目玉投手の一人だったシールズの獲得にも成功するなど、大型補強を敢行した。先発陣の層は厚く、シールズを筆頭にロス、ケネディ、キャシュナーはいずれも15勝のポテンシャルを秘めている。
課題は外野の守備力か。J.アプトン、マイヤーズ、ケンプの3人は打撃面では大きなアップグレードとなるが、広い本拠地の外野を任せるには大きな不安が残る。
【ロッキーズ】
打者天国の本拠地では毎年一定以上の成績を残すが、ロードでの戦いに苦しむことが常態化している。昨季も21勝60敗とロードだけで39もの借金を作ってしまった。投手陣はホーム/ロードの防御率がそれぞれ5.05/4.62と大きな差はないが、打撃陣はデンバーを離れた時に深刻な得点力不足に陥る(1試合平均得点はそれぞれ6.2/3.1)。
トロウィツキー、C.ゴンザレス、モーノーの中軸3人がケガなく活躍できればワイルドカード争いは可能だろう。
【ダイヤモンドバックス】
昨季はチーム史上ワースト2位の64勝に終わり、オフも課題の先発投手陣に目立った補強ができなかった。打撃陣はキューバの大砲トマスの獲得に成功するなど、一定の補強には成功した。トマスが1年目からうまくメジャーに順応できれば、得点力アップが期待できる。
2013年に2冠(本塁打・打点)を獲得したゴールドシュミットが2年前と同等の成績を残すことができれば打線はリーグ平均の水準は保てそうだ。
【総評】
今年もこの地区はドジャースが中心となるだろう。投打にスター選手を抱え、死角は見当たらない。2位はジャイアンツとパドレスの争いか。ロッキーズもロードでの戦い方次第で勝率5割以上は十分狙える。ダイヤモンドバックスは今季もチーム再建の年となりそうだ。
日本人選手では青木が2年ぶりのナ・リーグに戻り、メジャーではまだ達成していない打率3割にチャレンジしてもらいたい。
● ナ・リーグ西地区の日本人選手
青木宣親(ジャイアンツ)
メジャー4年目/33歳 外野手
昨季成績:132試 率.285 本1 点43 安140 盗17
MLB通算:438試 率.287 本19 点130 安461 盗67
※年齢は満年齢