コラム

どこまで打ち続ける!? 西武・秋山とソフトB・柳田の可能性

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高次元の首位打者争いを繰り広げるソフトバンクの柳田悠岐(左)と西武の秋山翔吾(右)©BASEBALLKING
柳田悠岐,秋山翔吾


秋山はプロ野球記録をはるかに上回る234本ペース!


 秋山翔吾(西武)、柳田悠岐(ソフトバンク)の首位打者争いが、気温の上昇とともにますます熱を帯びている。首位打者の秋山は、6月20日、21日と連日の猛打賞で打率を.379にまで引き上げた。一方の柳田も.369というハイアベレージをマーク(6月21日終了時点)。

 もちろんそう簡単にはいかないが、仮にこのままの数字でシーズンを終えられれば、柳田は谷沢健一(.369/1980年/中日)を抜き11位、秋山はクロマティ(.378/1989年/巨人)を抑え歴代6位に食い込むこととなる。打率.360以上でも、2000年以降ではイチロー(.387/2000年/オリックス)と内川聖一(.378/2008年/横浜)のわずか二人しか記録していないのだから、今季の秋山と柳田がいかに高次元の成績を残しているかがわかる。

 また、首位打者争いのヒートアップにより、さらなる金字塔の樹立にも期待が膨らむこととなった。二人そろってのシーズン200安打だ。143試合換算で柳田は199本、秋山に至ってはプロ野球記録の214本をはるかに上回る234本という驚異的なペースで安打を量産している。


秋山・柳田ともに「88年世代」の選手


 200本安打といえば、プロ野球ファンには難易度の高さで知られる記録のひとつ。これまでの達成者は以下のとおり。

【シーズン200本安打歴代達成者】
・イチロー(210安打/1994年/オリックス)
・青木宣親(202安打/2005年/ヤクルト)
・ラミレス(204安打/2007年/ヤクルト)
・青木宣親(209安打/2010年/ヤクルト)
・マートン(214安打/2010年/阪神)
・西岡剛(206安打/2010年/ロッテ)
※チームは達成時の所属

 80年に及ぶプロ野球の歴史の中でも、達成者はわずか5人のみ。2001年以降、試合数の増加もあって達成者も増えてきたが、それでも並大抵の記録ではない。

 目を引くのは、1シーズンに3人も達成者が現れた2010年だろう。ただ、この年は統一球導入直前の「打高投低」といえるシーズンでもあった。2010年のパ・リーグ平均打率は.270である。一方、今季のパ・リーグはここまで.258だ。

 ボールなどの条件が違っても青木らの大記録の輝きが鈍ることはないが、より厳しい条件の中で秋山と柳田がシーズン200安打を達成すれば、さらに価値のある記録としてファンに記憶されることになるだろう。

 もちろん、長いシーズンの中で好不調の波は必ず訪れる。事実、シーズンはまだ折り返し地点にも達していない。ただ、秋山も柳田も、田中将大(米ヤンキース)、前田健太(広島)、坂本勇人(巨人)ら実力派が揃う「88年世代」(1988年生まれ)という無限の可能性を秘めた世代。いやが上にも期待は膨らんでいく。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)
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