順位予想は難しい...
現地時間10月15日(日本時間16日)、メッツがドジャースを振り切り、ナ・リーグの優勝決定シリーズ進出を決めた。これでナ・リーグはカブスとメッツ。ア・リーグはロイヤルズとブルージェイズという4チームが世界一を目指し生き残ったことになる。
通のMLBファンでも、開幕前にこの4チームが勝ち残ると予想できた人はほぼいないだろう。中央競馬の「WIN5」なら的中者なしに匹敵するほどの“難解レース”だったといえる。
MLBの公式サイト『MLB.com』をはじめ、『ESPN』や『CBSスポーツ』といったアメリカの大手スポーツサイトでは、シーズンを通して “Power Rankings”(パワーランキング)という格付けを発表している。全30チームの戦力やチーム状況を基に、世界一に最も近いチームを1位に、最も遠いチームを30位にランク付けし、基本的に毎週月曜日に更新されていく。
レギュラーシーズン終了時点での『ESPN』のランキングを見てみると、以下の通りだ。
1. カージナルス
2. ブルージェイズ(☆)
3. パイレーツ
4. カブス(☆)
5. ロイヤルズ(☆)
6. ドジャース
7. メッツ(☆)
8. レンジャーズ
9. ヤンキース
10.アストロズ
当然、上位10チームはプレーオフ進出チームで占められている。レギュラーシーズンが行われる30週近くにわたってランキングの変動があるが、開幕前の“4強”の評価はどうだったのだろうか。アメリカ3つの主要スポーツサイトが出した開幕直前のパワーランキング順位を比較してみた。
・ロイヤルズ 12位/25位/15位
・ブルージェイズ 13位/16位/11位
・メッツ 17位/12位/17位
・カブス 14位/10位/20位
(※左からCBSスポーツ、FOXスポーツ、ESPNの順位)
3つのサイトの中でもトップ10の評価は『FOXスポーツ』がカブスに対してつけた10位のみだ。その『FOXスポーツ』でも、ロイヤルズに対しては、前年のア・リーグチャンピオンにもかかわらず25位(ワースト6位)という厳しい評価を下していた。
惜しくも地区シリーズで敗れ去ったカージナルス(3位/4位/3位)やドジャース(6位/1位/2位)は開幕前から高い評価を受けていたが、短期決戦では本来の力を発揮できずに終わった。その他にも開幕前の評価が高かったナショナルズ(1位/2位/1位)やエンゼルス(7位/3位/7位)などはプレーオフ進出すら叶わなかった。
“4強”の開幕前のパワーランキングの共通点としては、おおかた20位以内に入っていることが挙げられる(FOXスポーツのロイヤルズへの25位評価を除く)。逆に言えばワースト10位以下の評価を受けていたチームは生き残れなかったということだ。
ちなみに、今季イチローの加入で日本での注目度が一気にアップしたマーリンズは、19位/15位/14位という開幕前の評価だった。数字だけ見れば“4強”と同レベルの扱いは受けていたことになり、春先のつまずきがなければどうなっていたか…。スポーツを専門に取り扱うサイトでも開幕前に順位を当てるのは至難の業ということなのだろう。