東京六大学野球リーグは、「華」のリーグだ。多くのスタープレーヤーが、神宮で育ち、沸かせ、巣立っていった。伝統あるリーグであるが故に、お目当ての選手個人を観戦するために神宮を訪れるのではなく、古くから「大学」自体の歴史に詳しいファンが多いのも特徴だ。そんな六大学を古くから見守るファンの間で、2015年は大きな出来事が起きた。
早稲田大学が春夏連覇を成し遂げ、最多優勝回数で法政大学を上回ったのだ。春の時点で、法政大学の優勝回数は「44」。早稲田大学は「43」であったが、法政大学は100周年という記念すべき年に、奇しくも記録を上回られてしまった。
法政大学は、12年春に早稲田大学に優勝回数で並ばれている。しかし、同年秋に、三嶋一輝(現DeNA)が明治戦に2試合連続完投などでリーグを制覇し、再び早稲田の上に立ったが、以来優勝から遠ざかっている。そしてこの優勝なき3年の幕開けには忘れられない出来事があった。
13年4月、指揮を執っていた金光興二監督が、選手の嘆願書により退任したのだ。選手達は意思を示した以上、自らのプレーでチームを立て直す責任を負うことになった。
あれから3年。選手達は必死に伝統を守っている。15年、法政100周年は、ドラフト候補でもあった畔上翔が主将としてチームを引っ張り、優勝まであと一歩のところまで迫った。
そして101代目の主将は、昨秋最終戦、優勝のかかった明治から延長戦で意地の逆転ホームインをした畔上と熱いハイタッチを交わした森川大樹に受け継がれた。
今季、新しい法政の歴史にふさわしい戦力も揃った。森田駿哉、菅野秀哉の新2年生コンビに加え、玉熊将一、熊谷拓也の実績ある投手。リーグ戦未登板ながら知久将人の未知数の可能性も多くのチーム関係者から耳にする。俊足の大西千洋、巧打の川口凌の出塁、柴田圭輝、金子凌也の主軸も心強い。
3年という年数は、入社してから社員が育つまでの一つの区切りにも例えられる。法政大学がこの3年でどのような成長を果たしたのか、101代目の春の神宮、古くからの六大学ファンに発表する場としてこの上ない舞台になりそうだ。
早稲田大学が春夏連覇を成し遂げ、最多優勝回数で法政大学を上回ったのだ。春の時点で、法政大学の優勝回数は「44」。早稲田大学は「43」であったが、法政大学は100周年という記念すべき年に、奇しくも記録を上回られてしまった。
法政大学は、12年春に早稲田大学に優勝回数で並ばれている。しかし、同年秋に、三嶋一輝(現DeNA)が明治戦に2試合連続完投などでリーグを制覇し、再び早稲田の上に立ったが、以来優勝から遠ざかっている。そしてこの優勝なき3年の幕開けには忘れられない出来事があった。
13年4月、指揮を執っていた金光興二監督が、選手の嘆願書により退任したのだ。選手達は意思を示した以上、自らのプレーでチームを立て直す責任を負うことになった。
あれから3年。選手達は必死に伝統を守っている。15年、法政100周年は、ドラフト候補でもあった畔上翔が主将としてチームを引っ張り、優勝まであと一歩のところまで迫った。
そして101代目の主将は、昨秋最終戦、優勝のかかった明治から延長戦で意地の逆転ホームインをした畔上と熱いハイタッチを交わした森川大樹に受け継がれた。
今季、新しい法政の歴史にふさわしい戦力も揃った。森田駿哉、菅野秀哉の新2年生コンビに加え、玉熊将一、熊谷拓也の実績ある投手。リーグ戦未登板ながら知久将人の未知数の可能性も多くのチーム関係者から耳にする。俊足の大西千洋、巧打の川口凌の出塁、柴田圭輝、金子凌也の主軸も心強い。
3年という年数は、入社してから社員が育つまでの一つの区切りにも例えられる。法政大学がこの3年でどのような成長を果たしたのか、101代目の春の神宮、古くからの六大学ファンに発表する場としてこの上ない舞台になりそうだ。