コラム 2016.02.29. 10:45

ロッテ・清田、荻野 ともに誓うプロ7年目の活躍

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ロッテ・清田育宏

7年目の今季、ともに活躍を


 2009年ドラフト会議、ロッテがドラフト1位で指名したのは予想されていた花巻東・菊池雄星ではなく、トヨタ自動車の俊足外野手・荻野貴司だった。さらにドラフト4位ではNTT東日本の強打者・清田育宏を指名。2人とも即戦力として期待され荻野は背番号4、清田は背番号1を背負うことになった。

 同学年である2人の接点はプロ入り前からあった。社会人時代、全日本の合宿で同室となった2人は同い年、同じ外野手ということもあって意気投合。すっかり打ち解け親友となった。そして、プロではチームメイトの関係に。プロ1年目の春季キャンプ、清田は「荻野と一緒に試合に出られるようになりたい」とその思いを口にした。

 プロ1年目の10年、まず台頭したのは荻野だった。持ち前の俊足を武器に開幕から「2番・センター」で活躍。序盤の快進撃の原動力となった。しかし、5月下旬、スライディングの際に右ひざを負傷し戦線離脱。それまで打率.326、25盗塁と結果を残していただけに、荻野の離脱はチームにとって大きかった。

 その荻野の負傷後、入れ替わるように一軍へ昇格したのが清田だった。シーズン終盤には「2番・センター」と荻野のポジションを引き継ぎ、日本シリーズでは第1戦で本塁打を放つなど6打点を挙げ、ルーキーながら優秀選手賞を受賞し「下剋上」の日本一に貢献した。

 しかし翌年以降、2人は輝きを次第に失っていく。ショートにコンバートされた荻野は再びケガに悩まされ、清田は岡田幸文、伊志嶺翔大の活躍もあり出場機会が少なくなっていった。翌12年、荻野は再び外野手に戻るも角中勝也が首位打者を獲得、岡田が2年連続のゴールデングラブ賞受賞と躍動し、2人の存在感は次第に薄くなっていた。

 前年はわずか24試合の出場に終わった清田は昨年、ついに打撃開眼する。5月9日の西武戦で3安打すると、そこから23試合連続安打をマークし初めてオールスターに出場。後半戦からは3番打者に定着する。

 一方、シーズン中盤にケガで離脱していた荻野は8月中旬に復帰し1番に座る。「1番・荻野、3番・清田」の新オーダーとなったロッテはシーズン終盤、勝利を重ねて西武との3位争いを制し2年ぶりのCS進出を果たした。

 日本ハムとのCSファーストステージを2勝1敗で終え、ソフトバンクとのファイナルステージに臨んだロッテだったが、1勝もすることなく敗退する悔しさを味わった。

 16年、荻野と清田はともにプロ7年目となり、チームでも中堅選手の立場となっている。「1番・荻野が塁に出てかき回し、3番・清田が荻野を還す」。同期の絆で、10年以来の日本一が見えてくる。

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