コラム 2016.05.09. 21:00

2年目に訪れた飛躍と試練…昨年の新人王・有原航平と山崎康晃の今

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昨年の新人王・有原航平(左)と山崎康晃(右)

2年目の飛躍を見せる日本ハム・有原


 「2年目のジンクス」……。プロ野球界でよく聞かれるフレーズの一つだ。

 1年目に大活躍した選手が、次のシーズンに伸び悩む現象のこと指す。単純に1年目が出来過ぎていたというケースもあるが、プロ野球選手として初めてのオフを多忙に過ごし、調整がうまくいかなかったというケースもあるのだろう。

 とくに新人王を受賞した選手が翌年に成績を落とした場合に使われることが多い。それでいくと、今年は日本ハムの有原航平とDeNAの山崎康晃がこれに該当する。2人の昨季と今季(※5月8日時点)の成績は次の通りだ。

<有原>
2015年 18試合 8勝6敗 防御率4.79
2016年 4試合 3勝0敗 防御率1.44

<山崎>
2015年 58試合 2勝4敗37セーブ 防御率1.92
2016年 12試合 0勝1敗6セーブ 防御率2.38

 こうして見ると、有原が飛躍的に成績を伸ばしているのに対し、山崎には若干物足りなさを感じる。

 昨秋を振り返ると、山崎の方が文句なしの新人王受賞だったのに対し、有原は勝利数もひとケタ台で防御率も良くなく、パ・リーグは「該当者なし」との声も多く聞かれた。

 しかし、今季の有原はケガでの戦前離脱もありながら、初登板では現在防御率リーグ1位のスタンリッジに投げ勝つなど、ドラフトで4球団が競合したその非凡な才能を見せつけている。


山崎康晃は“試練”の2年目…


 その有原を抽選で逃し、DeNAが外れ1位で指名したのが山崎だった。

 昨季は開幕からクローザーに定着。新人セーブ数の記録を25年ぶりに更新するなど、前半戦で見せたDeNAの快進撃の象徴的な存在であった。

 しかし、今季は防御率こそ大きく悪化しているわけではないものの、ほかの成績に目を向けると全く別人のような投球をしていることがわかる。

<山崎>(左が2015年、右は2016年5月8日現在の成績)
・奪三振率 10.5 → 6.3
・与四球率 1.76 → 4.76
・被本塁打率 0.32 → 1.59(昨季、今季ともに2本)
※いずれも9イニングあたりの数字

 防御率だけで判断すれば「2年目のジンクス」には当てはまらなさそうにも見えたが、投球内容は悪化していることが分かる。


浮上には欠かせない守護神の力


 原因はオフの過ごし方にもあったかもしれない。2年目ながらキャンプではラミレス監督から“お任せ調整”を許され、投げ込み不足を指摘する声があったのも事実だ。

 しかし、なによりもクローザーの運命ともいえる“自分で試合を作れない”点が大きいのではないだろうか。

 1年前の5月8日時点のチーム成績を見てみると、21勝14敗で貯金が7個もあった。その時点の山崎の防御率は、今季よりも悪い2.45。それでも、セーブ数は今季の2倍以上の13個を記録している。

 それが今季は13勝21敗2分の借金8。要は1年前に比べてセーブ機会も少なく、登板間隔も空くことが多い。チームの状態・勢いが山崎の投球に影響している可能性も否定できない。実際に去年のオールスター以降、チームの失速とともに山崎も調子を落とした時期があった。

 それでも、DeNAは最近5試合を4勝1敗と状態は上がってきており、山崎も5月4日と5日に今季初めて2日連続のセーブを挙げた。1年前とはうって変わってチームは上位陣を追いかけるという立場になったが、山崎が“2年目のジンクス”を打ち破らないことには上位浮上もかなわないだろう。

 幸い今季は先発陣が整備されつつあり、開幕から低迷していた打撃陣にもエンジンがかかってきた。山崎の登板機会数増加とともに、チームも1年前の快進撃を再現したいところだ。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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