コラム 2016.06.14. 16:00

主力選手の平均年齢から見る、各球団の“世代交代” ~セ・リーグ編~

無断転載禁止
DeNAのラミレス監督

各球団の“世代交代”を斬る!


 80年以上を誇るプロ野球の歴史の中で、「黄金時代」を築いたチームといえば...?

 多くの人が思い浮かべるのが、ON時代の巨人。または秋山・清原時代の西武か。他を寄せ付けない強さで、毎年のように優勝をかっさらっていく。

 もちろん、それだけの強力なメンバーが揃っていたということも大きい。ただし、それだけでは「黄金期」は築けない。求められるのは常に進化し続けること。“主役”の選手がいれば、それを脅かす存在が台頭し、そこで生まれる競争がチームを強くする。

 常勝球団にはそういったサイクルが確立されており、常にスムーズな世代交代が実行されてきた。

 強いチームを作るうえで、欠かせないキーワードになるのが“世代交代”。では、現在のプロ野球12球団はどれだけそれが実行できているのだろうか…。


多くのチームが若返りに成功!


 今回は、そんな12球団の“世代交代”事情を調査。打者ならば打席数、先発投手はイニング数、救援投手はセーブ数やホールドポイントなどを基に、各球団から18人(野手9人、投手9人)の選手を主力級選手として選。その18人の平均年齢から、各球団が中長期的にどういうステージにいるのかを調べた(※数年で帰国することも多い外国人選手は除き、年齢は満年齢とする)。

 さらに2015年シーズンの主力級18人の年齢と比較し、各球団の主力級がどれだけ若返っているのか、もしくは老け込んでいるのかもまとめてみた。

 まずはセ・リーグ編。2015年と2016年(6月13日現在)の主力級18人の平均年齢と増減幅は以下の通りだ。


【主力級選手の平均年齢・2016年】(※若い順、カッコ内は2015年の平均年齢と順位)
1位 26.3歳 DeNA(27.3歳/1位) =1.0歳の若返り
2位 28.2歳 中日(29.44歳/5位) =1.2歳の若返り
3位 28.3歳 巨人(29.39歳/4位) =1.1歳の若返り
4位 28.7歳 広島(28.4歳/2位) =0.3歳の高齢化
5位 29.7歳 阪神(30.4歳/6位) =0.7歳の若返り
6位 29.8歳 ヤクルト(28.9歳/3位)=0.9歳の高齢化


 こうしてみると、広島とヤクルトを除く4球団が若返りに成功していることがわかる。

 昨季リーグ優勝を果たしたヤクルトは3番目に若いチームだったが、今季にかけて世代交代には至らず。一気に“リーグ最高齢”のチームになってしまった。

 それが現在低迷している直接的な原因とは言わないが、このままでは来季の平均年齢が30歳を超える可能性もあり、今季浮上の兆しがなくなった時には積極的な若手起用が望まれる。


劇的に若返ったDeNA


 現在首位を走る広島は、わずかに平均年齢は上がっているものの、今季の戦い方を見る限りでは“成熟した”分と見ていいだろう。

 野手・投手ともに脂が乗り切った26~28歳くらいの選手が多く、今年が優勝への最大のチャンスだと言える。ただし、たとえ今年は優勝を逃したとしても、今後数年は優勝争いの常連チームにはなりそうなチーム構成といえる。

 また、最も若かったのが“新鋭”DeNA。2番目に若い中日に1.9歳の差をつけた独走状態である。

 今季はラミレス新監督のもと、苦手の交流戦で勝ち越すなどその若さはプラスに働いている。特に投手陣では単に若返っているだけではなく、内容もしっかりと伴っているのは頼もしい限り。あとは野手で筒香と並ぶ和製クリーンアップ候補が育てば、DeNAに黄金時代がやってきてもおかしくない。


二極化が進む巨人と阪神


 3位につける巨人は、投手陣がリーグで最も若く(25.9歳)、野手は最も高齢(30.8歳)と二極化が進んでいる。

 常に勝つことが求められる球団でもあり、世代交代は容易ではないが、阿部や村田の後継者をいかに早く育てられるか、数年後のチームの浮沈はこれにかかっている。

 阪神は巨人とは逆で、投手の高齢化が進む一方、野手は飛躍的に若返った。

 今季新たに“主力級”に加わった高山、原口、北條、横田はいずれも24歳以下。主力級野手の平均年齢は昨季の31.1歳から一気に27.6歳まで若返った。

 ただし、投手陣は藤浪、岩貞、岩崎以外の主力級6人は30歳以上という偏った構成(巨人の投手で30歳以上は9人中1人のみ)。昨季プチブレークした歳内、松田あたりの成長が待たれる。

 最後は、昨季2番目に高齢だった中日。今季は1.2歳もの若返りに成功したが、ここ数年チームのウイークポイントになっている“ポスト谷繁”を育てられるかどうかが中長期的なカギになりそうだ。

 また、ドラフト1位ルーキーの小笠原あたりが早めに一軍定着を果たせば、DeNA並みの若返りもあり得るだろう。

 昨季から今季にかけて一気に世代交代が進んだセ・リーグ。1.0歳以上の若返りは、12球団の中でも中日、巨人、DeNAだけだ。特にリーグ唯一の26歳台という若さを誇るDeNAの今後の戦い方には注目だ。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

【PR】横浜DeNAベイスターズを観戦するなら「DAZN Baseball」

三浦大輔監督就任4年目となる今季、目指すは26年ぶりのリーグ優勝&日本一。新キャプテンの牧秀悟や期待の新人、度会隆輝がチームを牽引できるか注目!

「DAZN Baseball」とは、月額2,300円(税込)でDAZNのプロ野球コンテンツをすべて楽しめるプランです(月々払いの年間プランのみ)。

プロ野球だけを楽しみたい方は、月額4,200円(税込)のDAZN Standard​よりも1,900円お得に視聴できます。

POINT

ペナントシリーズ、交流戦、CSまで余さず堪能できる!

② オフシーズンもドキュメンタリーやバズリプレイなどコンテンツが充実!

毎月2,300円でライブ配信・見逃し配信・ハイライトまで視聴可能!

【PR】「DMM×DAZNホーダイ」でプロ野球を観よう!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZN Standardをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZN Standard月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

POINT

① 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!

② DAZNだけの契約と比較しても月額720円(税込)お得に楽しめる!

③ 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

ポスト シェア 送る
  • ALL
  • De
  • 西