西武が優勝争いのカギを握る?
セ・リーグは広島が順調に優勝へのマジックを減らしている一方、パ・リーグはソフトバンクと日本ハムが一進一退の攻防を見せている。3位のロッテとは10ゲーム差以上離れており、2強の争いはシーズン終盤までもつれそうな状況だ。
“-0.5ゲーム差”で迎えた28日の試合では、首位のソフトバンク、2位の日本ハムがともに敗れ、順位は変わらず。ソフトバンクは救援陣が捕まり、ロッテにまさかの逆転負け。さらに主軸の内川聖一が負傷交代するなど、今後に不安が残る試合となった。勝てば首位奪取という状況で迎えた日本ハムは、2010年から13年まで同球団に所属していたウルフに6回まで2点に抑え込まれるなど、こちらも西武に逆転を許し痛い黒星を喫した。
今後の日程を見ると、2強の直接対決は9月21日~22日にヤフオクドームで2連戦を残すのみ。他の4球団からいかに勝ちを拾えるかが重要になるだろう。そんな熱パのカギを握るのが、最近11試合を9勝2敗と絶好調の西武だ。
西武はソフトバンクと8試合、日本ハムとは2試合を残している。日本ハムとの対戦はシーズン最終カードとなる9月27日~28日に予定されており、2強の争いがこのままもつれれば、優勝の行方は“西武次第”になる可能性すらある。8試合を残すソフトバンクとは今季ここまで6勝10敗1分と負け越しているものの、最近2試合はホークス投手陣を打ち崩しており、“上位食い”に期待がかかる。
キープレーヤーはメヒア
その西武のキープレーヤーとして名前を挙げたいのが主砲のメヒアだ。28日の日本ハム戦では逆転3ランを含む3安打を放ち、チームの全打点をたたき出す活躍を見せた。
今季は5月上旬の時点でシーズン60本ペースと本塁打を量産したが、7月以降は当たりが止まり、ここ2か月はわずか6本塁打と大きくペースダウン。しかし、シーズン30本塁打は日本ハムのレアードと並び堂々のリーグ1位。2年ぶりのホームランキング奪回にいつエンジンがかかってもおかしくない。
28日の日本ハム戦の2打席目に二塁打を放つまで18打席連続ノーヒットだったが、待望の“1本”が出たことが、今季7度目の猛打賞につながった。一度調子を上げると“怖い”タイプだけに30日から始まるソフトバンクとの3連戦でも要注意打者となるだろう。
2年前は途中入団ながらリーグ本塁打王に輝いたメヒア。その打棒が今季パ・リーグの優勝争いの行方を大きく左右することになるかもしれない。
文=八木遊(やぎ・ゆう)