ニュース 2015.02.15. 17:31

実戦開始で激化するサバイバル 広島の外野争い、生き残るのは…

 15日、広島が宮崎・天福球場で6イニング制の紅白戦を行い、白組が5-2で紅組を下した。

 活きの良い若手たちが多いチームで、いま最も熾烈を極めているのが外野のポジション争い。この試合でも、ポジション獲りにかける外野手たちがそろってアピールを見せた。

 白組が先制した場面では、1番のドラフト1位ルーキー・野間峻祥がニゴロを持ち前の俊足で内野安打として出塁に成功。さらに盗塁で二塁へ進むと、4番の新外国人ヘスス・グスマンが上手くライトへと運ぶ適時打を放った。

 球団史上最高額でやってきた助っ人・グスマンは3回の第2打席でも戸田隆矢の直球を思い切り引っ張っての二塁打。2打数2安打で仕上がりの良さをアピールした。

 さらに白組の「9番・中堅」でスタメン出場した下水流昴もバットでアピール。2回の第1打席、二死二塁のチャンスで打席に立つと、先発・九里の変化球を捉え、センターオーバーの適時二塁打。さらに4回の第2打席でも、一死一二塁のチャンスで左中間突破の2点適時二塁打を放ち、この日は3打数2安打で3打点の大暴れ。昨年一軍出場なしに終わった雪辱に燃える男が、その気迫を結果で示して見せた。

 一方で紅組の外野陣は沈黙。期待の鈴木誠也は2打数無安打で四球がひとつ。復活に賭ける天谷宗一郎も2打数無安打に終わり、丸佳浩も2打数無安打で四球がひとつという結果に終わった。

 緒方監督としては「鈴木誠也は今季、外野に専念」としており、ドラ1ルーキー・野間と競わせる構想の模様。センターに丸を置き、レフトは昨シーズン外国人枠の関係で出場機会に恵まれない中、69試合で80安打、打率.336を残したライネル・ロサリオと新助っ人のグスマンの争い、ライトは鈴木誠也と野間によるフレッシュな争いとなりそうだ。

 もちろん、この試合でアピールを見せた下水流や復活を期す天谷だけでなく松山竜平、赤松真人、広瀬純といったあたりもこの争いに待ったをかけるべく準備を進めており、静かに闘志を燃やしている。

 明日16日を持って宮崎での一次キャンプを切り上げ、沖縄で実戦を重視したフェーズに突入する広島の一軍キャンプ。ここから開幕までの期間で首脳陣にアピールし、自らのポジションを勝ち取るのは一体誰なのか。18日には黒田博樹も合流し、ますます注目度が高まる広島のキャンプから目が離せない。
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