あっという間に開幕から2カ月が経ったプロ野球。各チームがシーズン残すところ100試合を切ったところで、ペナントレースは転換期を迎える。交流戦の開幕だ。
ペナントレースに交流戦が盛り込まれるようになってから、今年で10年目。節目を迎え、レギュレーションも一新して行われる2015年の交流戦で、開幕前に一際大きな注目を集めている選手がいる。西武の19歳・森友哉だ。
高卒2年目ながら指名打者として不動の位置を築くと、今シーズンここまで打率.300、9本塁打で27打点。堂々たる成績を残し、今やチームの主軸として君臨している。
ここで問題となるのが、森の交流戦での起用法。交流戦では、セ・リーグ主催の試合ではリーグのルール通りにDH制がない。森は定位置を失ってしまうのだ。
捕手には炭谷銀仁朗という不動の存在がおり、投手陣をけん引している。たかだか9試合といえども、度々リード面やキャッチングなどの守備面の難を指摘されてきた19歳を捕手として起用するのは心許ない。
そこで、田辺徳雄監督が決断したのが、“外野での起用”だった。
これには様々な方面から「育成放棄だ」との声がぶつけられ、球界で枯渇する『打てる捕手』となり得る素材を無駄にするのは如何なものかという批判も上がった。
それでも、ブレない田辺監督は、「今のところは捕手としての起用というのは考えていない。交流戦9試合は右翼で起用する」と断言。「将来的には捕手としてチームを引っ張るのが理想だが、守備面に関してはこれからでも追い付いてくる」とし、「今は打撃を思い切り伸ばしていく時」と力強く述べた。
これに「賛成」を表明したのが、西武のOBであり、現在は解説者として活躍する石井一久氏。
石井氏は、自身が出演するフジテレビ系のスポーツ番組『すぽると!』にて、「捕手というポジションは投手との信頼感があってこそのポジションであり、信頼感がないとなかなか一緒には組みたくないもの」という投手目線での持論を展開。「(森には)もう少し時間が必要かなと思う」とした。
それでも、歴代の『打てる捕手』に匹敵する選手になれる素材であることを認め、外野での起用に関しても「そうせざるを得ないくらい打撃がいいということ」と後輩の未来へ期待を寄せた。
また、もう一人この問題に関して田辺監督の考えに賛成する意思を見せたのが、西武OBの平尾博嗣氏。現在は球団職員として活躍している平尾氏は、22日の楽天戦後に西武プリンスドームで行われたグラウンドイベントにて、元同僚の星野智樹氏と“ぶっちゃけトーク”を展開。
その場で“炭谷-森問題”の話題が挙がると、「森が打っているより、銀仁朗が守っているから今のライオンズは勝ってるんですよ」と一刀両断。やはり投手陣との信頼関係の大切さを強調した。
当の本人はというと、昼は二軍戦で右翼のポジションで出場しながら、夜は指名打者として一軍のゲームに出場という“親子ゲーム”も経験。練習の時間も「外野と捕手が半々」だが、「短い分集中してできている」と述べる。
現状に関しては「試合に出させてもらってるだけでありがたい」としているものの、やはり理想は『打てるキャッチャー』。この想いはルーキーの頃からずっと抱いている。
ただし、まだ2年目・19歳。これから先は長く、今はいわゆる準備期間だ。まずは、指名打者で一年間フルに戦える力を蓄え、満を持して正捕手獲りへ。球界を代表する『打てる捕手』を目指す若獅子の挑戦から、今後も目が離せない。
ペナントレースに交流戦が盛り込まれるようになってから、今年で10年目。節目を迎え、レギュレーションも一新して行われる2015年の交流戦で、開幕前に一際大きな注目を集めている選手がいる。西武の19歳・森友哉だ。
高卒2年目ながら指名打者として不動の位置を築くと、今シーズンここまで打率.300、9本塁打で27打点。堂々たる成績を残し、今やチームの主軸として君臨している。
ここで問題となるのが、森の交流戦での起用法。交流戦では、セ・リーグ主催の試合ではリーグのルール通りにDH制がない。森は定位置を失ってしまうのだ。
捕手には炭谷銀仁朗という不動の存在がおり、投手陣をけん引している。たかだか9試合といえども、度々リード面やキャッチングなどの守備面の難を指摘されてきた19歳を捕手として起用するのは心許ない。
そこで、田辺徳雄監督が決断したのが、“外野での起用”だった。
これには様々な方面から「育成放棄だ」との声がぶつけられ、球界で枯渇する『打てる捕手』となり得る素材を無駄にするのは如何なものかという批判も上がった。
それでも、ブレない田辺監督は、「今のところは捕手としての起用というのは考えていない。交流戦9試合は右翼で起用する」と断言。「将来的には捕手としてチームを引っ張るのが理想だが、守備面に関してはこれからでも追い付いてくる」とし、「今は打撃を思い切り伸ばしていく時」と力強く述べた。
これに「賛成」を表明したのが、西武のOBであり、現在は解説者として活躍する石井一久氏。
石井氏は、自身が出演するフジテレビ系のスポーツ番組『すぽると!』にて、「捕手というポジションは投手との信頼感があってこそのポジションであり、信頼感がないとなかなか一緒には組みたくないもの」という投手目線での持論を展開。「(森には)もう少し時間が必要かなと思う」とした。
それでも、歴代の『打てる捕手』に匹敵する選手になれる素材であることを認め、外野での起用に関しても「そうせざるを得ないくらい打撃がいいということ」と後輩の未来へ期待を寄せた。
また、もう一人この問題に関して田辺監督の考えに賛成する意思を見せたのが、西武OBの平尾博嗣氏。現在は球団職員として活躍している平尾氏は、22日の楽天戦後に西武プリンスドームで行われたグラウンドイベントにて、元同僚の星野智樹氏と“ぶっちゃけトーク”を展開。
その場で“炭谷-森問題”の話題が挙がると、「森が打っているより、銀仁朗が守っているから今のライオンズは勝ってるんですよ」と一刀両断。やはり投手陣との信頼関係の大切さを強調した。
当の本人はというと、昼は二軍戦で右翼のポジションで出場しながら、夜は指名打者として一軍のゲームに出場という“親子ゲーム”も経験。練習の時間も「外野と捕手が半々」だが、「短い分集中してできている」と述べる。
現状に関しては「試合に出させてもらってるだけでありがたい」としているものの、やはり理想は『打てるキャッチャー』。この想いはルーキーの頃からずっと抱いている。
ただし、まだ2年目・19歳。これから先は長く、今はいわゆる準備期間だ。まずは、指名打者で一年間フルに戦える力を蓄え、満を持して正捕手獲りへ。球界を代表する『打てる捕手』を目指す若獅子の挑戦から、今後も目が離せない。