打線の軸として1年間通して活躍が期待される4番打者。今季も50試合以上を経過し、各球団の4番打者の出来がチームの成績に大きく反映している。

　パ・リーグは、その傾向が強く、4番を固定している球団が上位にいる。首位を走る日本ハムは、中田翔が全52試合に4番で出場。打率こそ.258だが、18本塁打はリーグ1位、50打点はリーグ2位の成績。4番の役割をしっかりと果たしている。

　2位ソフトバンクは、今季から内川聖一が4番を務め、こちらも全51試合に出場。5月前半に打撃の調子を落としたが、23日の日本ハム戦から27日の中日戦にかけて4試合連続マルチ安打。打率を3割に乗せた。打点も柳田悠岐、李大浩に次いでチーム3位の34打点を挙げている。

　3位西武の4番は休養で欠場した1試合を除いて、中村剛也が51試合に出場。毎年故障で出遅れるケースが多かったが、今季は開幕から出場していることもあり、チームは好調。本塁打はリーグ2位の15本、打点はリーグ1位の52。5月30日の阪神戦で満塁本塁打を含む6打点の活躍を見せている。

　一方で下位に沈むセ・パの各球団は4番で苦しんでいる印象だ。パ・リーグ5位の楽天は、4番打者をすでに5人起用している。セ・リーグ最下位の広島は昨季本塁打王のエルドレッドが出遅れた影響が大きいのか、こちらも5人が4番に座っている。最近11試合は新井貴浩で固定されており、大きな故障がなければ、しばらく4番で出場しそうだ。

　各球団の4番最多出場選手の成績は以下の通り。

【各球団の4番最多出場選手の成績】
●ソフトバンク
内川聖一
4番出場数：51試合
今季成績：51試 率.310 本5 点34

●オリックス
カラバイヨ
4番出場数：31試合
今季成績：41試 率.301 本11 点30

●日本ハム
中田翔
4番出場数：52試合
今季成績：52試 率.258 本18 点50

●ロッテ
今江敏晃
4番出場数：19試合
今季成績：50試 率.298 本0 点19

●西武
中村剛也
4番出場数：51試合
今季成績：51試 率.263 本15 点52

●楽天
ペーニャ
4番出場数：28試合
今季成績：46試 率.253 本2 点7

＜セ・リーグ＞
●巨人
坂本勇人
4番出場数：30試合
今季成績：43試 率.247 本3 点25

●阪神
ゴメス
4番出場数：52試合
今季成績：52試 率.264 本4 点26

●広島
新井貴浩
4番出場数：30試合
今季成績：43試 率.321 本2 点26

●中日
ルナ
4番出場数：45試合
今季成績：45試 率.354 本2 点22

●DeNA
筒香嘉智
4番出場数：50試合
今季成績：51試 率.332 本11 点41

●ヤクルト
雄平
4番出場数：30試合
今季成績：51試 率.256 本3 点24

※記録は5月31日終了時点のもの