2日、オリックスは森脇浩司監督の休養を発表。同日の試合から、福良淳一ヘッドコーチが監督代行を務める運びとなった。
大型補強により、シーズン前は優勝候補に推される声も少なくなかったオリックス。ところが、フタを開けてみれば主力の離脱者が続出。まったく勢いに乗れないまま、5月中に自力優勝が消滅した。
これにより、ここ10年間で実に3度目となるシーズン途中の監督交代劇となったオリックス。改めて過去2回の数字を振り返ってみると、いずれも功を奏していることがわかる。
2012年は岡田彰布氏が135試合を戦い抜いてからの9試合だけが対象の試合となるものの、それまで勝率.400だったチームが最後の9試合は7勝2敗と大きく勝ち越し。最後に意地を見せた。
そしてもうひとつが2008年。テリー・コリンズ氏は「監督は強い情熱を持っていないといけないが、その火がなくなってしまった」と語り、シーズン序盤の5月21日に自ら辞任を申し入れた。
その年はアレックス・カブレラや浜中治らを獲得し、屈指の強力打線を形成して臨んだシーズン。21勝28敗の5位という状態で後のチームを引き受けた大石大二郎は、バラバラになりかけたチームをまとめ、破竹の勢いで勝ち進む。結局7月中に自力優勝は消滅してしまったが、沈みかけたチームをクライマックスシリーズ進出へと導いた。
ちなみに、大石がコリンズからのバトンを引き継いで以降、オリックスは95試合で54勝40敗1分と14個の勝ち越し。5月22日以降だけの成績では首位というほどの快進撃であった。
その他の監督交代劇といえば、昨年の西武が記憶に新しい。伊原監督の後を引き受けた田辺徳雄代行は、なんとか5割近い勝率で切り抜け、最下位でのシーズン終了は免れた。
また、近年における最大の成功例といえるのは、2010年のヤクルト。勝率.289というどん底のチームを引き受けながら、残りの98試合で59勝36敗3分と猛チャージ。最終的に4位までチームを押し上げてみせた。
森脇監督の後を継ぐ福良代行は、残りの89試合でどれだけ巻き返すことができるか。戦力は整っているだけに、ここからの爆発に期待したい。
【過去10年の監督交代があったチーム】
※病気や私用による離脱は含まない。
=144試/57勝77敗10分(.425)
・岡田彰布:135試/50勝75敗10分(.400)
・森脇浩司:9試/7勝2敗(.778)
<2008年>
=144試/75勝68敗1分(.524)
・コリンズ :49試/21勝28敗(.429)
・大石大二郎:95試/54勝40敗1分(.574)
=144試 63勝77敗4分(.450)
・伊原春樹:53試/20勝33敗(.377)
・田辺徳雄:91試/43勝44敗4分(.494)
=144試 51勝93敗(.354)
・大矢明彦:37試/13勝24敗(.351)
・田代富雄:107試/38勝69敗(.355)
=144試 72勝68敗4分(.514)
高田繁 :46試/13勝32敗1分(.289)
小川淳司:98試/59勝36敗3分(.621)
大型補強により、シーズン前は優勝候補に推される声も少なくなかったオリックス。ところが、フタを開けてみれば主力の離脱者が続出。まったく勢いに乗れないまま、5月中に自力優勝が消滅した。
これにより、ここ10年間で実に3度目となるシーズン途中の監督交代劇となったオリックス。改めて過去2回の数字を振り返ってみると、いずれも功を奏していることがわかる。
2012年は岡田彰布氏が135試合を戦い抜いてからの9試合だけが対象の試合となるものの、それまで勝率.400だったチームが最後の9試合は7勝2敗と大きく勝ち越し。最後に意地を見せた。
そしてもうひとつが2008年。テリー・コリンズ氏は「監督は強い情熱を持っていないといけないが、その火がなくなってしまった」と語り、シーズン序盤の5月21日に自ら辞任を申し入れた。
その年はアレックス・カブレラや浜中治らを獲得し、屈指の強力打線を形成して臨んだシーズン。21勝28敗の5位という状態で後のチームを引き受けた大石大二郎は、バラバラになりかけたチームをまとめ、破竹の勢いで勝ち進む。結局7月中に自力優勝は消滅してしまったが、沈みかけたチームをクライマックスシリーズ進出へと導いた。
ちなみに、大石がコリンズからのバトンを引き継いで以降、オリックスは95試合で54勝40敗1分と14個の勝ち越し。5月22日以降だけの成績では首位というほどの快進撃であった。
その他の監督交代劇といえば、昨年の西武が記憶に新しい。伊原監督の後を引き受けた田辺徳雄代行は、なんとか5割近い勝率で切り抜け、最下位でのシーズン終了は免れた。
また、近年における最大の成功例といえるのは、2010年のヤクルト。勝率.289というどん底のチームを引き受けながら、残りの98試合で59勝36敗3分と猛チャージ。最終的に4位までチームを押し上げてみせた。
森脇監督の後を継ぐ福良代行は、残りの89試合でどれだけ巻き返すことができるか。戦力は整っているだけに、ここからの爆発に期待したい。
【過去10年の監督交代があったチーム】
※病気や私用による離脱は含まない。
オリックス・バファローズ
<2012年>=144試/57勝77敗10分(.425)
・岡田彰布:135試/50勝75敗10分(.400)
・森脇浩司:9試/7勝2敗(.778)
<2008年>
=144試/75勝68敗1分(.524)
・コリンズ :49試/21勝28敗(.429)
・大石大二郎:95試/54勝40敗1分(.574)
埼玉西武ライオンズ
<2014年>=144試 63勝77敗4分(.450)
・伊原春樹:53試/20勝33敗(.377)
・田辺徳雄:91試/43勝44敗4分(.494)
横浜DeNAベイスターズ
<2009年>=144試 51勝93敗(.354)
・大矢明彦:37試/13勝24敗(.351)
・田代富雄:107試/38勝69敗(.355)
東京ヤクルトスワローズ
<2010年>=144試 72勝68敗4分(.514)
高田繁 :46試/13勝32敗1分(.289)
小川淳司:98試/59勝36敗3分(.621)