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ハイレベルすぎる首位打者争いの裏で…パ・リーグ47年ぶりの珍事に現実味

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レオの扇の要として君臨する炭谷銀仁朗 ©BASEBALLKING
 シーズンも折り返し地点を過ぎ、オールスターへ向けて前半戦のヤマ場を迎えるプロ野球。連日加熱しているのが、パ・リーグの首位打者争いだ。

 7月2日を終了した時点で、西武の秋山翔吾が打率.383をマークしてリーグトップ。7月に突入してもその高い打率を保って逃げているが、秋山の独走を許さずに追走するのがソフトバンクの柳田悠岐。ここまで打率.381を記録し、ハイレベルなデットヒートを繰り広げている。

 まだまだ気は早いが、1986年に阪神のランディ・バースが記録した年間最高打率.389超え、さらには夢の4割打者誕生へ…。しのぎを削り合う“同世代”88年生まれの2人に期待は膨らむばかりだ。

 そんなハイレベルすぎる争いの影で、成績表の下の方へと目を移すと、気になる現象が起こっている。西武の炭谷銀仁朗と日本ハムのブランドン・レアードの2人が打率2割を切っているのだ。

 炭谷はここまでの打率が.192。ここ5試合は打率.286とやや当たりが出てきているものの、未だ1割台を抜け出せずにいる。それでも、正捕手としてチームに欠かせない働きを見せ、76試合全てに出場。扇の要としてその地位を築き上げている。

 さらに炭谷の下、パ・リーグ個人打撃成績の一番下に名前があるのがレアード。この人も打率は.189とやや粗さが目立つが、不動の三塁手として73試合すべてにスタメン出場。中田翔に次ぐチーム2番目の13本塁打を放ち、打点は36とここぞの場面での一打が光る。

 チームに欠かせない戦力として全試合出場を続ける2人にかかるのが、プロ野球界で33年ぶり、パ・リーグでは47年ぶりとなる珍記録「規定打席到達での1割打者」だ。

 プロ野球最後の「規定1割打者」は、巨人の正捕手として活躍した“意外性の男”こと山倉和博が最後。1982年に126試合に出場し、打率.196という成績だった。

 パンチ力はありながらも確実性が課題と言われた山倉であったが、1980年から87年にかけて8年連続で100試合以上に出場。81年からは7年連続でオールスターへの出場も果たすなど、リーグを代表する捕手として活躍した。ちなみに、82年以降は課題だった確実性も向上。87年には打率.273、22本塁打、66打点でリーグMVPも獲得している。

 パ・リーグに限定すると、67年に.194、68年に.193と2年連続で打率1割台を記録した南海・小池兼司まで遡る。

 遊撃手のレギュラーとして、60年代南海の4度の優勝に貢献した守備の名手は、63年から4年連続でベストナインに選出され、64年から5年連続でオールスターにも出場。通算14年間でシーズン100安打を超えたのは4度だけであったが、1536試合に出場を果たした。

 もちろんこれは目指すべき記録ではないのだが、それだけチームに必要とされているということを示す“勲章”にもなる珍記録。残る半分のシーズンで、この状況がどう変わっていくのか。熾烈を極める上だけでなく、下の方の戦いにも注目だ。

規定打席

☆試合数×3.1=今年は443打席!
(小数点以下は四捨五入)

● 炭谷銀仁朗(西武)
[今季成績] 76試 率.192(245-47) 本0 点10
→ 現在267打席…規定まで、あと176打席。

● ブランドン・レアード(日本ハム)
[今季成績] 73試 率.189(249-47) 本13 点36
→ 現在278打席…規定まで、あと165打席。

※成績は7月2日終了時点。
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