シーズンが終了し、各球団来季に向けて動き出した。その中でも、来季先発ローテーションがガラッと変わりそうな球団がある。

　4位に終わった広島が、当てはまりそうだ。今季広島のローテーションといえば、沢村賞を受賞したエースの前田健太、メジャーから復帰した黒田博樹、最優秀防御率のタイトルを獲得したジョンソン、自己最多の9勝をマークした福井優也の4人が先発の軸として投げ抜いた。

　しかし、エースの前田は今オフにポスティングシステムでのメジャー移籍が噂され、黒田も去就が不透明。仮に2人同時にチームを去るようなことがあれば、大きくローテーションが変わりそうだ。

　今季途中からリリーフに転向していた大瀬良大地は先発復帰が予定されている。大瀬良はルーキー時代の14年に10勝をマークし、新人王を受賞。今季も開幕からローテーションを守っていたが、打線の援護が恵まれず白星が伸びなかったこともあり、シーズン途中にリリーフに配置転換されていた。来季、前田と黒田がチームを去り、大瀬良が先発転向となればエース級の働きが求められる。

　その他12年新人王の野村祐輔や九里亜蓮、戸田隆矢、薮田和樹、10月のドラフトで1位指名を受けた岡田明丈などで先発5番手、6番手を争うことになりそうだ。

　また近年では11年にリーグ優勝したソフトバンクが19勝を挙げたホールトン、16勝の和田毅と二ケタ勝利をマークした2人に加え、8勝の杉内俊哉がチームを去ったため、翌年先発ローテーションの顔ぶれが変わったということがあった。

　先発ローテーションの3人が抜けた中、12年に前年14勝を挙げた摂津正が17勝をマークし、エースに成長。大隣憲司が12勝、ルーキーの武田翔太も8勝を挙げたこともあり、優勝を逃したがAクラス入りを果たした。

　来季は広島だけでなく、DeNAや楽天なども先発ローテーションが変わる可能性が高い。先発の顔ぶれが変わるチームは、前年よりも順位を押し上げることができるだろうか。