1963年のカージナルス以来、史上2度目の快挙
現地時間4月6日(日本時間7日)、ドジャースの前田健太がメジャー初登板で初勝利を挙げた。
6回までで84球、無四球の5安打、4奪三振で無失点という申し分ない内容。バットでも自らを援護する本塁打を放つなど、鮮烈なメジャーデビューを飾った。
試合後、「粘り強く投げられた」と語った前田。特に6回のピンチは難しい場面だった。
一死一三塁からマイヤーズが一塁へのゴロを放ち、ドジャースの一塁手・ゴンザレスは失点阻止を狙って本塁へ送球。これがアウトと判定されるも、このプレーに対してパドレス側がチャレンジを要求する。
結果的に判定は覆ることなく、失点は防いだものの、ビデオ判定に時間を要し、試合再開までしばらく間が空いてしまった。それも判定が覆らなかったことで会場は大ブーイング。デビュー戦のマウンドで慣れない空気に包まれた中、前田はソラーテから外寄りの落ちる球で空振りの三振を奪い、見事にピンチを切り抜けた。
前田本人もこの試合で最も印象に残っている場面にこのシーンを挙げ、「ブーイングとかあったんですけど、6回のビデオ判定の後にしっかりアウトを捕れたのが大きかった」と振り返った。
前田の後はガルシア、ハウエル、ブラントンが1イニングずつをパーフェクトで繋ぎ、7-0で快勝。ドジャースはパドレスとの開幕シリーズで3連勝を飾った。
開幕戦は大黒柱のクレイトン・カーショーが7回まで1安打、9奪三振で無失点の快投を披露し、15-0の大勝。第2戦も新加入左腕のスコット・カズミアーが6回まで1安打無失点の好投を見せ、3-0で勝利。そして第3戦は前田健太がメジャー初登板で6回無失点。7-0で快勝と、3戦すべてが完封勝ち。これは1963年のカージナルス以来のことで、メジャーでは53年ぶり2度目の快挙となる。
カーショーと先発二本柱の両輪を務めたザック・グリンキーを放出したことで先発陣を不安視する声も挙がっていたが、フタを開けてみればパドレスをまったく寄せ付けない圧巻のスタート。
4年連続の地区優勝、さらには悲願のワールドシリーズ制覇へ…。新生・ドジャースがこれ以上ない滑り出しを見せた。