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王者・ヤクルトの不安な出だし…待たれる投手陣の救世主

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ヤクルトを率いる真中満監督

出だしでつまずいた昨年の王者


 真中監督2年目の今季、ヤクルトが3勝7敗1分の5位と出遅れている。

 連覇を目指したシーズンの出だしで、開幕3連戦で巨人に3連敗を喫した。そこから立ち直ろうとするチームの中で気になるのが、投手陣の不調だ。

 先発の主戦は4人。エースの小川泰弘に、ドラ1ルーキーの原樹理、そしてベテラン左腕の石川雅規と成瀬善久になる。

 復活が期待されたかつてのエース・館山昌平は、1試合に投げただけで二軍調整を命じられた。先発陣4人の今季成績は、以下のようになる。


【ヤクルト先発陣の今季成績】 ※4月7日時点
・小川泰弘 2試 1勝1敗 防1.20
・原 樹理 2試 0勝1敗 防2.77
・石川雅規 2試 1勝1敗 防4.91
・成瀬善久 2試 1勝1敗 防4.09

 エースの小川は奮闘しているが、他の投手はすでに息切れ状態。ルーキーの原樹理は好投を見せながらも、打線の援護に恵まれない。

 この4人だけでなく、投手陣が全体的に苦しいここまでのヤクルト。チーム防御率5.01はと飛び抜けてセ・リーグの最下位。11試合で総失点は55を数え、1試合に平均5失点となるとそれは勝率も悪くなるだろう。

 登録抹消となった館山の状態は不明だが、やはりヤクルト投手陣には負傷が多すぎる。

 過去にも館山や由規ら主戦級の投手たちが故障に泣き、チームも苦戦を強いられるということが度々あった。今年も、昨シーズン中継ぎやロングリリーフとして活躍を見せた石山泰稚が2月のキャンプ中に右肘の違和感で離脱。ここの出遅れというのも大きく響いている。


優勝チームを支えた強力投手陣


 昨シーズン、14年ぶりのリーグ制覇を成し遂げたヤクルト。トリプルスリーの山田哲人や首位打者の川端慎吾、打点王の畠山和洋ら、セのタイトルを独占した強力打線ばかりがクローズアップされているが、実は投手陣の踏ん張りが大きかった。

 昨年は開幕から4月29日までのチーム防御率がなんと1.81。開幕から14試合連続で3失点以下を続け、1956年に西鉄が作った「13試合」を抜くプロ野球記録も樹立している。しかし、その安定感が今シーズンはない。

 リリーフ陣にしても、オーランド・ロマン、ローガン・オンドルセク、トニー・バーネットの助っ人トリオ、通称“ROB”が完ぺきに機能。7回までリードしていれば、あとはこの3人に託せば大丈夫という安心感があった。

 ロマンが58試合で4勝3敗、防御率は2.12と奮投を見せれば、オンドルセクも72試合で5勝2敗 防御率2.05と抜群の安定感。最後のバーネットは59試合で3勝1敗、リーグトップの41セーブを挙げて防御率は1.29。このトリオに加えて72試合の登板で6勝1敗、防御率2.36とフル回転した秋吉亮もいたのだからまさに盤石の体制だ。

 しかし、ブルペンを支えた助っ人トリオのうち、ロマンとバーネットが退団。残ったのはオンドルセクだけ。秋吉やオンドルセクがピリッとしないこともあって勝利の方程式は崩壊し、今シーズンはここまでの11試合でセーブを記録した投手が一人もいないという惨状となっている。


打線は今年も好調!待たれる投手陣の救世主


 一方で、打線は今年も好調だ。いまや球界の顔になりつつある山田哲人は打率.400でリーグトップに立ち、4本塁打もトップタイ。打点も9つ挙げ、盗塁も3つと、今年も各タイトルを狙う。

 2年連続で首位打者を目指す川端も、ここまで打率.353と好調だ。チーム打率も.272とリーグ2位。早いうちにバレンティンが完全復活すれば、ヤクルト打線は昨年以上に驚異的なものとなる。リーグ最強と言っても過言ではない。まずは打線が好調のうちに、投手陣も立ち直ってほしいところだ。

 現状では、先発も救援も不安だらけ。長いシーズンを乗り切るためには、先発・リリーフともに救世主となる選手の出現がないと心もとない。

 殻を破る選手の出現か、はたまた緊急補強に乗り出すか…。昨年の優勝がまぐれだったと言われないためにも、ここからヤクルトがどういった動きを見せるのかに注目だ。

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