ソフトバンクが毎年、好調な打撃を見せている。2015年のチーム打撃成績は、チーム打率.267。これはリーグ1位だ。個人打撃成績をみると、首位打者の柳田悠岐が.363、中村晃が.300、松田宣浩が.287、内川聖一が.284、李大浩が.282と主力打者の5人が打率.280以上と、安定していた。また本塁打部門でも、松田が35本、柳田が34本、李大浩が31本と、3人が30本を超えた。
ちなみに、14年がどうだったのか。打撃10傑中、何と5人が入ったのだ。3位柳田が..317、4位中村が.308、5位内川が.307、6位李大浩が.300、7位長谷川勇也が.300。チーム打率は.280で、リーグ1位だった。ここ数年、打線は活発だ。打線が湿りがちだった巨人とは対照的に、打ちまくった。
ソフトバンク打線が爆発した理由の一つが、あるコーチの就任だった。藤井康雄コーチ。11年から、ソフトバンクの打撃コーチを担っている。現役時代はオリックス一筋で、16年。通算282本塁打。01年9月30日のロッテ戦では、史上7人目となる代打逆転サヨナラ満塁本塁打。通算満塁本塁打14本は歴代3位。勝負強い打撃には定評があった。
オリックスでも打撃コーチを務めていた。T-岡田を一人前の打者に育てたのも藤井コーチだった。それが、ソフトバンクの打撃コーチを引き受けた。覚悟があった。当時の秋山監督から熱望されたこともあったが、ソフトバンクを変えて見せるという決意もあった。古巣との決別には勇気が必要だった。
藤井コーチは、ほとんど独学で体幹を使ったバッティング理論を開発した。体幹とは、体の中心にある幹のことだが、打撃は体の中心をどう使うかが重要だという。ただ、藤井コーチは「これは感覚的なこと。打つときに、体を固定して打つことがいい、ということでもない。動きながら打つ方がいいという選手もいる。あくまでも、ヒントを与えるとうこと」と説明する。
打撃コーチにありがちなのが、「オレは、これで成功した。だから、お前もこう打て」と、理論を押しつけるやり方。これは、もはや理論ではなく、自分自身の成功体験。それでは、選手はわからないし、成長しない。藤井コーチの理論は、押しつけではなく、ヒントを与える形。選手は自身で考えることになる。
そして、もう一つ。バッティングは反復練習がもっとも大事だということを、選手に教え込んだ。「いいイメージが何日か続いても、いつか悪くなるときがある。そのとき、選手に違うことを教えると迷うし、わからなくなる。基本的なところは崩してはいけない」という。この指導法が、実を結び、ソフトバンクは強力な打線を形成するようになった。
今季のソフトバンクは、主砲の李大浩が退団し、打線がやや弱体化したとも言われた。だが、内川が4番に座り、打率.321と好調。中村も.313。一番ライトにはプロ10年目の福田秀平が座り、打率.309と結果を出している。次から次へと打者が育つソフトバンクの快進撃は、今年も止まりそうもない。
ちなみに、14年がどうだったのか。打撃10傑中、何と5人が入ったのだ。3位柳田が..317、4位中村が.308、5位内川が.307、6位李大浩が.300、7位長谷川勇也が.300。チーム打率は.280で、リーグ1位だった。ここ数年、打線は活発だ。打線が湿りがちだった巨人とは対照的に、打ちまくった。
ソフトバンク打線が爆発した理由の一つが、あるコーチの就任だった。藤井康雄コーチ。11年から、ソフトバンクの打撃コーチを担っている。現役時代はオリックス一筋で、16年。通算282本塁打。01年9月30日のロッテ戦では、史上7人目となる代打逆転サヨナラ満塁本塁打。通算満塁本塁打14本は歴代3位。勝負強い打撃には定評があった。
オリックスでも打撃コーチを務めていた。T-岡田を一人前の打者に育てたのも藤井コーチだった。それが、ソフトバンクの打撃コーチを引き受けた。覚悟があった。当時の秋山監督から熱望されたこともあったが、ソフトバンクを変えて見せるという決意もあった。古巣との決別には勇気が必要だった。
藤井コーチは、ほとんど独学で体幹を使ったバッティング理論を開発した。体幹とは、体の中心にある幹のことだが、打撃は体の中心をどう使うかが重要だという。ただ、藤井コーチは「これは感覚的なこと。打つときに、体を固定して打つことがいい、ということでもない。動きながら打つ方がいいという選手もいる。あくまでも、ヒントを与えるとうこと」と説明する。
打撃コーチにありがちなのが、「オレは、これで成功した。だから、お前もこう打て」と、理論を押しつけるやり方。これは、もはや理論ではなく、自分自身の成功体験。それでは、選手はわからないし、成長しない。藤井コーチの理論は、押しつけではなく、ヒントを与える形。選手は自身で考えることになる。
そして、もう一つ。バッティングは反復練習がもっとも大事だということを、選手に教え込んだ。「いいイメージが何日か続いても、いつか悪くなるときがある。そのとき、選手に違うことを教えると迷うし、わからなくなる。基本的なところは崩してはいけない」という。この指導法が、実を結び、ソフトバンクは強力な打線を形成するようになった。
今季のソフトバンクは、主砲の李大浩が退団し、打線がやや弱体化したとも言われた。だが、内川が4番に座り、打率.321と好調。中村も.313。一番ライトにはプロ10年目の福田秀平が座り、打率.309と結果を出している。次から次へと打者が育つソフトバンクの快進撃は、今年も止まりそうもない。