ユーキリスはメジャー時代の力を発揮できず…
楽天の新外国人ゴームズが、家庭の事情のため、アメリカへ一時帰国した。ゴームズといえば、メジャー通算162本塁打を記録し、長打力不足に喘ぐチームの救世主として活躍を期待された。しかし、開幕から18試合に出場して、打率.169、1本塁打、7打点と低迷。4月22日に二軍落ちした。
楽天は近年、ゴームズだけでなく、メジャーで実績を残しながらも日本で“失敗”した外国人野手が多い。レッドソックス時代に4番を打つなど、メジャー通算打率.281、150本塁打、618打点と実績が折り紙つきだったユーキリスもその一人。
2014年にメジャーへと戻ったマギーに代わる5番打者として加入したが、21試合に出場して、打率.215、1本塁打、11打点と苦戦。同年4月26日のオリックス戦を最後に、ケガの治療のため、アメリカへ帰国。日本に戻ってくることなく、10月に現役引退を発表した。
翌15年は、メジャーで2年連続二ケタ本塁打を記録したことのあるサンチェスが加入。3月27日に日本ハムとの開幕戦で、「5番・一塁」で先発出場し、4打席目に来日初安打を記録したが、3、4月終了時点で打率.196、3本塁打、10打点。その後も状態が上がらず、わずか1年限りで退団となった。
マギー、ジョーンズは球団初の日本一に貢献
一方で“成功”した大物助っ人もいる。13年に球団初の日本一に大きく貢献したマギーが代表的。マギーは2010年にメジャーで100打点を記録したが、11年以降は目立った活躍ができず。活躍の場を日本に移した。
13年に楽天に加入したマギーは、オープン戦は打率.200に終わったが、シーズンが開幕すると実力を発揮。3、4月に月間打率.404を記録するなど、最終的に全144試合に出場し、28本塁打、93打点の成績を残した。家庭の事情で1年限りで退団し、メジャーに復帰したが、楽天野手の助っ人史上で最も成功した選手といえるだろう。
また、メジャー通算434発のジョーンズも、2013年から2年間プレー。2年間の通算打率は.232も、2年連続でリーグ最多の四球を選ぶなど選球眼が良く、“4番打者”としてチームを引っ張った。
ユーキリスやサンチェスのように本来の力を発揮できなかった野手もいれば、マギー、ジョーンズのように適応した選手もいる。メジャーで実績を残した助っ人も日本で活躍するためには、日本の野球に“順応”することが成功への近道といえそうだ。