3、4月は抑え失敗が目立った印象
3、4月の戦いが終わり、5月に突入する。ここまでのプロ野球を振り返ると、各球団、抑え投手たちの失敗が目立った印象だ。
昨季リーグ2位の39セーブを挙げた増井浩俊(日本ハム)がその一人だ。守護神転向2年目の昨季は3、4月、8試合に登板して、失点はわずかに1。6セーブ、防御率1.04と抜群の安定感を誇った。
しかし、今季は春先から打ち込まれているシーンが多い。リーグ2位の7セーブを記録しているが、4試合で失点。防御率は7.71。4月27日に登板した楽天戦では、2点リードの9回からマウンドにあがるも、枡田慎太郎、福田将儀に適時打を浴び同点に追いつかれた。その裏に中田翔が適時打を放ち、サヨナラ勝ちしたものの、昨季に比べると安定感を欠いている印象だ。
セ・リーグでは沢村拓一(巨人)が少し心配。セーブ数はここまでリーグ最多の7セーブを挙げているが、救援失敗が4月終了時点で4回を数える。4月28日の阪神戦では、2点リードの9回から登板し、ゴメスに本塁打を浴びるなど、2点のリードを守ることができず、イニング途中で降板した。2年ぶりにリーグ優勝するためにも、沢村の復調が待たれる。
一方で、今季から大リーグに挑戦したバーネットに代わり抑えを務めているオンドルセク(ヤクルト)は状態が良い。ここまで12試合に登板して、7セーブ、防御率0.00。4月30日の巨人戦では1イニングを打者3人できっちり仕留め、勝利に導いた。チーム救援防御率リーグワーストの4.59と苦しむリリーフ陣の中で、オンドルセクは守護神としてその役割を果たしている。
勝って当たり前、失敗が許されないかなりプレッシャーのかかる抑えというポジション。3、4月、苦しんだ守護神が各球団多かったが、5月は勝ち試合をしっかりと締めて欲しいところだ。
12球団の守護神
※昨季成績は3、4月終了した時点の成績<パ・リーグ>
サファテ(ソフトバンク)
今季成績:12試 0勝1敗6S 防0.75
昨季成績:12試 2勝0敗6S 防0.00
西野勇士(ロッテ)
今季成績:11試 2勝0敗8S 防3.27
昨季成績:10試 1勝0敗6S 防1.86
増井浩俊(日本ハム)
今季成績:11試 1勝2敗7S 防7.71
昨季成績:8試 0勝0敗6S 防1.04
増田達至(西武)
今季成績:11試 1勝1敗5S 防2.38
昨季成績:13試 0勝2敗0S 防2.77
松井裕樹(楽天)
今季成績:13試 0勝0敗6S 防3.46
昨季成績:8試 0勝0敗5S 防0.00
平野佳寿(オリックス)
今季成績:12試 1勝2敗4S 防1.42
昨季成績:2試 0勝0敗2S 防0.00
<セ・リーグ>
沢村拓一(巨人)
今季成績:14試 3勝0敗7S 防2.40
昨季成績:15試 2勝2敗9S 防1.56
中崎翔太(広島)
今季成績:12試 0勝1敗7S 防2.25
昨季成績:9試 0勝2敗0S 防4.22
福谷浩司(中日)
今季成績:13試 1勝0敗5S 防2.38
昨季成績:12試 2勝0敗5S 防2.19
マテオ(阪神)
今季成績:13試 0勝1敗6S 防1.88
昨季成績:2016年加入
オンドルセク(ヤクルト)
今季成績:12試 0勝0敗7S 防0.00
昨季成績:12試 0勝0敗0S 防2.13
山崎康晃(DeNA)
今季成績:10試 0勝1敗4S 防2.89
昨季成績:13試 0勝1敗8S 防3.38