「神主投法」を操る神の子!?
今年のDeNAには、神が宿る選手がいる。ドラフト2位ルーキーの熊原健人だ。
昨年、仙台大学からドラフト2位でDeNAに入団したこの右腕。実家は室町時代から続くという、宮城県角田市内の深山神社なのだ。
父親が神主ということもあり、柴田高卒業後は神職養成所行きも検討されていたという変わり種。まさに神が宿っているのではないか…。グローブを大きく頭の上まで持ってきて、そこから大きく振りかぶる独特のフォームは「神主投法」とも呼ばれている。
150キロを超えるストレートが最大の武器で、スライダー、カーブ、チェンジアップも巧みに操る本格派。ルーキーイヤーの今年はキャンプ一軍スタートを勝ち取るも、開幕直前に右わき腹に違和感を訴えて開幕は二軍スタートに。それでも、ファームでしっかりと結果を残し、4月29日に一軍昇格を勝ち取った。
ブレイク必至のイケメン右腕に注目!
5月3日、ヤクルト戦でデビューを飾った熊原は、2回を投げて2安打無失点という上々の内容。一軍初マウンドを終えた。
昨年トリプルスリーを達成した山田哲人との対戦では、カウント2ボール2ストライクから落差あるスライダーで空振りの三振。リーグ屈指の好打者からキャリア初の三振を奪った。
試合後、「緊張はありませんでした。思い切り勝負を楽しめました」と興奮気味に話した熊原。「テレビで見ていた人が、目の前にいました。テレビと同じ打撃フォーム、ユニフォーム。これは本物なんだと思いました。一軍で投げているんだなと実感しました」とリアルな感想を吐露し、報道陣の笑いを誘った。
続く5月6日の広島戦では、開幕からことごとく勝ちがつかずに苦しんだ同期入団の今永の初勝利がかかった試合で登板。6点リードの9回に3番手としてマウンドに上がり、1回を無失点。試合を締め、ドラ1ルーキー・今永に待望の初勝利をプレゼントした。
「今日は、今永の勝ちがかかっていたし、どうしても今日は無失点に抑えたかった。緊張しました」。大役を果たしたドラ2ルーキーは、ホッとした表情を見せた。
端正な顔立ちに、天然癒し系キャラの一面も供え持ち、女性ファンが急増中。ブレイクの気配漂う“神主投法”の背番号「1」から目が離せない。