貧打に泣く巨人
巨人が今シーズンも貧打に苦しんでいる。
現在リーグ2位の打率.358をマークする坂本勇人をはじめ、長野久義や村田修一といった主軸選手たちは奮闘を見せているものの、チーム打率はリーグ5位の.244と低迷。得点146はリーグ最少となっており、やはり今年も打線が悩みのタネだ。
一方で投手陣は今年も好調。援護が少ない中、失点はリーグ最少の168を記録。得失点差が「-22」を叩きながらも首位と1.5ゲーム差の2位という今の順位があるのは、投手陣の踏ん張りでしっかりと勝利を拾えているからこそ。打線がお目覚めとなれば、一気に混セを突き抜ける可能性を秘めている。
高橋由伸監督は助っ人のギャレット・ジョーンズをついに諦め、新たな救世主の存在に期待している。果たして巨人打線のスイッチを入れるのは誰か…。起爆剤になりそうな選手を探してみる。
這い上がってきたドラ2ルーキー
まずは、5月20日に一軍復帰を果たしたドラフト2位ルーキーの重信慎之介を挙げたい。
キャンプからオープン戦前半までは明るい話題を振りまくも、主戦級の投手が出てくるオープン戦終盤に入ると一気に失速。開幕は一軍で迎えたものの、ほどなくして二軍へと落とされた。
それでも、ファームでは武器である足でしっかりとアピール。20日に昇格すると、翌21日の試合でプロ初安打・初打点となる適時三塁打を放った。
22日の試合ではプロ初となる猛打賞をマークするなど、徐々に打撃でも存在感を発揮。絶好調・坂本の前となる2番での出場が続いているだけに、ルーキーの活躍がチームの攻撃を左右するといっても過言ではない。武器である“足”で打線に新たな風を呼びこむことはできるだろうか。
さすがの層の厚さ…救世主になるのは誰だ!?
また、ギャレットと入れ替わりで一軍に戻ってきたレスリー・アンダーソンも忘れてはいけない存在だ。
昨シーズンはケガの影響もあって83試合の出場に留まり、打率は.252と苦しい一年になったが、来日初年度の2014年には87試合の出場で打率.319、15本塁打という好成績を残している。ギャレットやルイス・クルーズといった新助っ人を脅かす存在としての期待は大きい。
その他にも、イースタンで本塁打と打点のトップを走っている期待の大砲・岡本和真や、レギュラー奪回に燃える橋本到に加え、復帰秒読みのベテラン・阿部慎之助に、キューバからやってきた新助っ人ホセ・ガルシアなどなど、名前を見て「おっ」と思えるような選手はまだまだいる。
打線の起爆剤となり、チームを勝利へと導くのは誰か…。貧打に喘ぐ巨人の中で“くすぶっている選手”に注目だ。